028話
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「うう………」
「あっジークさん目が覚めた!?」
瞳を開くと光と共に飛び込んできたのは自分の顔を覗き込んでいる仲間、酷く心配そうな表情から自分が倒れた事を思い出す。
「ああ………気絶、していたのか………」
「うん、凄い魔力と精神力を消費して意識を保てなくなっちゃったんだよ。すっごいガーディアンだったよ!」
「ほんまそうやで、久しぶりに全身に鳥肌が立ったで」
ナナシの手を借り身体を起こすと身体に強い重さと混濁のような不快感。身体の内部がグチャグチャに掻き乱されているかのような感覚を覚える。そして何故こうなったのか、それは自分がカルデアで授かったARMの一つ、ガーディアンARM"ファヴニール"が原因となっている。
ギンタのガーゴイルとは比較にならないほど使用者の魔力と精神力を食い潰す事で世界に姿を現し全てを破壊する事が可能になるほどの竜のARM。悪竜ファヴニール、英雄ジークフリートが討ち取った竜を従える羽目になるとはジーク自身も思っていなかった。だがこんな事ではあのARMを使いこなす事等出来る訳が無い。
「………修練の門に入れてもらうか」
「どうしたんやって魔力を強化するためかいな?」
「ああ。これからの戦いにはファブニールの力が必要不可欠だ。俺は………お前たちの足枷に、なりたくない」
足枷、その言葉にスノウとナナシは戸惑った。自分達は彼の事を一度も足枷や足手纏いなど考えた事がなかった、寧ろ自分達を押し上げてくれている存在と思い続けてきた。ギンタがその大きな気持ちや心でメルを引っ張り、その後ろからジークが冷静な判断や言葉で自分達の背中を押してくれていると考えていた。だが彼はそんな事のように考えていなかったらしい。
「私たち、ジークのことそんな事考えた事無いよ?」
「せやせや。サブリーダーって考えたでメルの」
「………そう言ってくれると有難いな。すまない、少し焦っていた」
その直後、目の前の黒と緑が掛かったドーム上の物体から青白い光が空へと伸びていった。それは何度も見た事があったガーゴイルの必殺技であった。まだウォーゲームは続いていた、今はギンタが戦っている。彼と戦っているのは恐らく骸骨仮面を被ったアッシュ。キャンディスと同じく13星座の一人、激しい戦いである事は明らか。一体どうなったのかギンタは無事なのか激しく気になる、黒緑の空間がボロボロと崩れて行きそこからギンタとアッシュの姿が見える。
「……本当に凄いなギンタ、どうせなら本当にファントムを倒して見せな!俺の負けだ」
「なんじゃ、まだお主は戦えるじゃろう?」
「なぁに俺は子供達が笑顔で暮らせればどっちでもいいのさ」
そう言いながら仮面を外すアッシュ。骸骨という死と恐怖を象徴する仮面の下に
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