第3章 リーザス陥落
第68話 ジオの町の異変
[2/13]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
何しに来たんだよっ!!)」
サテラは更にそう言う。
実を言うと、サテラはユーリとこの男? を同一人物には見ていない。あの時はユーリ自身だと思ったけれど、圧倒され、地に伏され、そして情けをかけられて見逃された。最初に戦ったユーリとは似ても似つかない実力差だったからだ。
『お前は、ホーネット側の魔の者だ。……ここで失うのは惜しい』
「(な、なに……?)」
『が、一部とは言え あれの力をで縛られたのだ。もう、お前は 五体満足とはゆかないだろうが、消滅よりは良いだろう』
そう言うと、停止した世界に光が生まれた。電磁波の煌きではなく、更に眩い光。
『……ホーネットの、あの娘の元へ還れ。あの娘には 支えがいる』
そう聞こえたのが最後だった。
現れた光が更に広がり部屋を覆い尽くし、目の前が真っ白になったのだ。
――そして、再び世界は時を刻んだ。
「きゃあっっ!!」
「っっ……!」
光りが部屋中に輝いたと同時だ。
魔封印結界で使用していた部屋の四隅に設置された結界志木が砕けたのだ。その反動が術者であるクルックーとセルに直接やってきたのか、彼女達は倒れ込んでしまっていた。
「んが! なんなのだ! この光は!」
「くっ!」
「目晦まし!」
ランスも突然の事に流石に驚きを隠せず喚く。リック、清十郎も同様だ。突如強烈な光が生まれる事に想定出来ていなかった様だ。
「目が……っ」
「んっ!」
「眩しいですかねーー!!」
かなみと志津香、トマトも思わず目を覆った。
魔人を前にして、それは愚行だと思えたが、本能的にそう行動してしまったのだから無理もない。
そして……。
「うぐっ……ぁ、はぁ……はぁ……」
まだ苦しそうだが、明らかに先ほどの様な悲鳴はあげていない声が光の中から聞こえてきた。そう、サテラの物が。
光が収まり、そしてサテラの姿がはっきりと見えてきた。膝をついているが、封印されることなく、その場にいた。
そして、更に状況は悪くなる。
「サテラサマ!!」
「……ッ!」
異常に気づいたのだろうか、ガーディアンの2体が部屋に乗り込んできたのだ。イシスとシーザーは、部屋を見渡し、そしてサテラを見た。他の侵入者達には目もくれず、素早くサテラの元へと向かう。
「シー、ザー……、イシ、ス……」
その消耗具合は直ぐに判った。
「がははは!! 抵抗する力も逃げる力も残ってないだろう。消滅はさせられなかった様だが、次はそうはいかん! 捕まえて、さんざん遊んでから消滅させてやろう!」
ランスは、ニヤニヤと笑いながら、サテラの元へと向かった。正直な話、2体
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ