暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第67話 魔人の涙
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 ランスは、まだ見ている(と言っても数秒)4人を見てそう言う。

『さっさと行くぞ。ああは言ったが、あのガキ1人に格好など着けさせてたまるか。サテラがショタコンだと、更に危険だからな! サテラが』
『なんでサテラが危険なのよ、馬鹿』
『当たり前だ! サテラの処女は俺様が美味しくいただくと決まってるのだからな!』
『だから、何で処女って判るのよっ! このバカっ!!』

 志津香は、ため息を吐き、かなみは盛大にツッコミを入れる。
 不本意とは言え、ランスに諭されてしまったのだ。……今、立ち止まってはいられないと言う事を。

『ユーリさんの所へ、皆で行きましょう。 きっと、シィルちゃんも助けてくれてる筈です。直ぐに加勢しなくちゃ!』
『ユーリさんですからねー! きっと、大丈夫ですかね! トマト達がきちっと仕上げするですよー』
『神もきっとお傍に居られます。……私も、全力で頑張ります』
『そうですね。魔人と言えば無敵結界が存在します。ユーリの実力は知っていますが、人間が勝てる相手ではありません。私達の封印が無ければ厳しいでしょう』

 拳を握りこむ女性陣。
 男性陣、と言ってもランス以外は、自身の武器を確認した。

『ふん。……魔人の結界とやらを堪能しようか』
『ですね。……攻撃が当たらないのなら、こちらも攻撃を受けない、全て躱す、弾くをしていけば勝機はあります。魔人とは言え、体力は無限ではないハズですから』

 清十郎とリックも互いにそう言い合う。強大な敵を前に、楽しんでいる節も見えていた2人だったが、流石に状況が状況だから、気を引き締め直していた。

『とっとと、シィルを奪い返してサテラをお仕置するぞ!』

 その意気込みは、首を縦に振りにくいが、一先ず上を目指すのは皆が同じだ。だから、この場に残された7人は目的の場所へと歩きだした。








〜ハイパービル201F〜


 そして、場面は元に戻る。
 イシスとシーザーは、恐らくサテラの命令があるのだろう、エレベーターからは出てこず、ただ場所を指定した。

 この場にいるのは自分とシィル。……そして サテラ。決戦の舞台だといっても良い場所。だけど……、その雰囲気は、どう考えても 何を考えても、やっぱりおかしい。

「……どう言う状況だ?」

 ユーリがそう言う風に言ってしまっても仕方がないだろう。
 シィルは縛られ吊るされている。それだけを見れば十分囚われている、と言えるだろう。だけど、頬は何処か緩んでおり、更に赤みもかかっている。妄想ワールド展開中、だと言う事は大体わかってきた。……受け入れるのが難しかったけれど。シィルもそうだが、何があったのだろうか、サテラも同じなのだ。

 ここにたどり着いたから、『
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