第3章 リーザス陥落
第67話 魔人の涙
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てしまっても、無論誰も責めることが出来ないだろう。
『ガーディアンですか。私は 魔人のガーディアンは初めて目にします』
クルックーはこんな時でも自分を崩さない。
物珍しそうに、ガーディアンを見ていた。……彼女の持つ荷物が慌ただしく揺れていたが、どうやら、クルックーの代わりに動揺する係は、鞄の中にいる 彼の様だ
『……セイケン セイヨロイ モッテキタカ?』
『……ああ。持ってきた。だからシィルちゃんをここに連れてこい』
『おいコラ! 馬鹿者、この天下のランス様を差し置いて話を進めるんじゃない!』
その言葉は、ランスの言葉は無視して話を進める。と言うよりガーディアンはランスを見てすらない。色々とムカついている様だったが、それとなくユーリに鎮められた。
『ヨシ。……ユーリ。オマエ、ワレワレトコイ。 ソコデ オンナヲワタス』
『……』
これは想定の範囲内だった。
ハイパービルでの入口でサテラが自分の事も手中に入れんとしている事は判っていた。恐らく、魔人を圧倒したあの力を、欲している事を。
『少しだけ、待て。……すぐ終わる』
『ハヤクシロ。 ミョウナコト カンガエルナ。 ワレワレハ、スグニデモ アノムスメヲ シマツ デキルコトヲ ワスレルナ』
『………』
シーザーがそう言うと、イシスも無言だが殺気を飛ばした。
サテラと通信手段があると言う事だろう。……何かを送れば、シィルに直ぐにでも危害が及ぶだろう。……それだけは避けなければならない。
『話した通り、だ。 オレがアイツ等と一緒に行く。……今更異論は無いよな、ランス。元々ランス自身もオレが囮云々と言ってたんだし、土壇場、この場面で』
『ふん! 下僕として 少しとは言え働いたのだ。多少の見せ場くらいは譲ってやる! あの木偶のぼうを始末する役目は譲ってやる!』
この1件、こうなる事は目に見えていた。
本当は全員が、別の手段でサテラ達の所に向かう事が重要だ。……だが、シィルがどうなるか判らない。直ぐに始末されてしまう可能性だってあるのだ。魔人側からすれば、一方的に奪う事だって出来るだろう、それだけの力の差が人間と魔人の間ではあるのだから。
それをしてこない理由、それがユーリだ。
だから、元々サテラと多少なりとも面識があり、そして指名されており、且つ対抗手段を持っているユーリが適任だろう。
その話をした時、女性陣から断固反対を受けたのは言うまでもない。
危険すぎると、反対された。
だけど、誰かがしなければならないし。何よりもユーリは伝えていた。201Fに上がる手段があると言う事を。あの《エロヤック》の頼みを聞く事で開かれる事を。全員で行けば良い話なのだが、それでは、囚われ
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