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ウイングマン バルーンプラス編
2 反撃開始!
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美紅と桃子は、同時にばっと立ち上がった。

もちろん、どこも隠してはいない。
生まれたままの姿を大勢のギャラリーの前に晒した。
ギャラリーはそんな2人の大胆行動に大盛り上がりだ。

これで3人はすべてをオープンにした。
「美紅ちゃん、桃子ちゃん、早くトドメを刺して!」
アオイの言葉に反応した2人はすかさずジャンプをした。
そして、空中からバルーンプラスを目がけて2人は渾身のキックを放った。

これを失敗するわけにはいかない。
アオイが作ってくれた決定的なチャンスなのだ。
この好機を逸すればまたしばらくこんなに多くのギャラリーの前で晒し者にされなければならない
その思いが2人のキックに強力なパワーを与えた。
「みんな、離れて!」
2人のキックはバルーンプラスの胸元に命中した。
直前にアオイも慌てて飛び退いた。
2人の声に周りにいたギャラリーもパッと離れた。そして、バルーンプラスを中心にできていたスペースがさらに広がった。
衝撃音と共にバルーンプラスは噴煙に包まれた。
美紅と桃子はキックをした後、その勢いでジャンプをしてステージに着地した。
そして、アオイもその場に合流した。

勝負は決まった。

誰もがそう思った。決定的な一撃に見えた。
しかし、バルーンプラスも粘り強かった。
さっきの一撃でもやられてはいなかった。
噴煙に紛れ瀕死な状態になりながら、3人の前に姿を見せた。
這いつくばりながらの登場は、かなりのダメージを負っているのは見た目にもわかる。
そしてフラフラになりながらもステージに上がった。
「うおおおおおっ!」
ギャラリーも盛り上がった。
このショーのもう一盛り上がりを期待しての歓声だった。
ステージに上がるとバルーンプラスは3人の前にバタンと倒れこんだ。
最後の力を振り絞っそこまでやってきたのだ。
倒れたバルーンプラスは美紅、桃子、アオイの3人を見上げた。
そして……
ギャラリーは片津を飲んで状況を見守っていた。
3人もこの瀕死のバルーンプラスが何かできるとは思ってはいなかったが、それでもあれだけ粘り強かったのだ。次に何かを仕掛けてこないとは限らない。
とにかく警戒はしながら見守るしかできなかった。
一瞬、屋上が静まり返った。
しかし、1分くらい経過しても何も仕掛けてはこなかった。
嵐の前の静けさか、緊張感が漂っている。

そんな雰囲気にのまれ、3人は何もできずに立ち尽くしていた。
しかし、アオイがハッと気づいた。
「美紅ちゃん、桃子ちゃん!」
その声に2人も我に返った。
結局、バルーンプラスには攻撃を仕掛けるパワーは残っていないようだった。
「もう一度、今度はみんなで決めるわよ!」
アオイの掛け声に3人はジャンプした。そして、バルーンプラスに向け
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