2 反撃開始!
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美紅の作戦は完全に感づかれていたのだった。
「ただ、こっちの方が上手だっただけだ」
そう言うと渾身のパンチを繰り出した。
バルーンプラスの攻撃は、空振りして無防備になった美紅の背後を襲った。
「裏をかくような奴には、特別なお仕置きだ」
渾身のパンチは完全に美紅のお尻に命中した。
パーン!
破裂音と共に美紅はバランスを崩した。
当然、スカートは吹っ飛んだ。
「おおおおおおおおっ!?」
ギャラリーは大喜びだ。それもただならない盛り上がりだった。
それも当然だ、今回消滅したのはスカートだけではなかった。
本当ならスカートの下にあったはずのパンツまで木端微塵に消えてしまったのだ。
美紅はステージの上でギャラリーを前にあろうことかお尻を突き出すような形で倒れてしまった。
「ぶはっ!」
ステージのすぐ下で美紅を追いかけていた見ていたギャラリーの目の前に、美紅の生尻が突き出された格好だ。彼らは鼻血を出してぶっ倒れた。
美紅は倒れたときに、スカートが消滅したことは理解していた。
もちろんパンツが見られる危険性は覚悟はして勝負に出たのだ。しかし、パンツを見られるにしてもギャラリーに向けて突き出すような形で倒れてしまったのは想定外だった。
そんな姿で見られることが強烈に恥ずかしくなって、慌てて手で隠そうとした。
ところが、さらに想定外の事態。
隠そうとした手がお尻に触れた瞬間、本来あるはずのもの感触がなかった。パンツに触れるはずなのに手が触れたのは生肌だった。
桃子とアオイの表情は完全に強張っていた。
それを見て美紅は絶望感に襲われた。今、自分に起きている最悪の事態に気が付いたのだ。
美紅は多くの人に恥ずかしいところをモロに見られてしまった。しかもお尻を突き出すような大胆な形で。
「いや〜ん、こっち見ないでぇ〜っ!」
慌ててお尻を手で隠した。
顔が、真っ赤になって涙が出てきた。
これでは美紅はとてもではないが、戦える状態ではなくなってしまった。
「ハハハハ。お前らいい晒しもんだな」
バルーンプラスは勝利を確信し、大笑いした。
ウイングガールズの3人は完全に戦意を喪失したかに見えた。
しかし、まだ勝負はついていない。
桃子は生パンを晒して戦った。美紅は片手で胸を隠して攻撃を仕掛けてきた。アオイは胸を晒してまで勝負に挑んだ。
その経験から、ちゃんと詰むまで戦いは終わっていないと肝に銘じた。
バルーンプラスは用心深く、桃子の前に立ちはだかった。
桃子は恐怖した。
「いや、こっち来ないで……」
顔は真っ青になった。左手で胸を隠しながら後ろずさった。
「桃子ちゃん!」
アオイは思わず叫んだ。
自分がウイングガールズの中で一番の年長者であり、健太がいないこの場では自分がしっかりしなければと考えていた。
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