暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第66話 サテラの思惑
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 ハイパービル内で予期せぬ再会を果たしたユーリ。
 それなりに消耗していた所でクルックーと再会した事は嬉しくもある。彼女は優秀なAL教団の司教見習いであり、神魔法に関しても恐らく解放軍の誰よりも上だろう。

 ……ロゼは、ワイルドカード的な所があるから 何とも言えないが。

 ロゼの事は 兎も角 クルックーがここに来た理由は ユーリにあった。

「以前、ユーリに頼まれていた約束を果たした報告を、と思いまして」
「ん、約束?」
「ええ」

 クルックーが指さした所から、1人の男が現れた。
 銀色の髪に青い瞳を持つ少年。『何処かで見た事がある?』 と思ったけれど、判らなかった。

「ランス! ユーリ!」

 ある程度、近付くと笑顔を見せながら早走りでこちらに近づいてきた。

「……? お前は?」
「んん? なぜ、オレ様の名前を……? いやー、有名人はこれだから困るんだよなぁ」
「まぁ、ランスは色んな意味で有名だからじゃない? うん、過去の被害者とか」
「コラァ! かなみ! どう言う意味だ!」
「怒ってるなら、判ってるって事じゃない。取り合えずアンタは退いといて。話が進まない」

 かなみが怒らせて、そして志津香が、粘着地面が炸裂させる。
 中々のコンビネーションだ。……だけど、流石にそろそろランスも慣れてきたのか、そこまで ガチガチに拘束するのは無理だったようだ。……魔法をかけ直そうおした志津香を止めるのはユーリだ。

「幾らなんでも 戦いの前に消耗するのは不毛すぎるぞ……」
「まぁ、それもそうね」
「コラァ! なら とっとと外せ!!」

 ランスがぎゃーぎゃー言っているけど、今はほっといて、あの少年に向き直った。
 正面から見てみるけど……、どうしても 思い出せない。多分、と言うより間違いなく見た事無い。

「悪いな、話が脱線して。……それで、お前は 誰なんだ?」
「リスのウーですよ、ユーリ」
「……は?」

 クルックーの一言で、珍しくユーリは、思わずスットンキョーな声を発して呆けてしまった。

 暫く意味が判らず理解も出来なかった。
 だから、ゆっくりと思い出す、記憶の中を探る事にした。そう確か、クルックーとの出会いの中で、リスと言うモンスター、いや ウーと言う名前のリスがいた事はある。

 『人間になる!』 と言って出ていった記憶も、勿論ある。

 そう、確かAL教で、バランスブレイカーの存在の中で、それを可能にする代物があったのだ。。

「成る程、《転生の壺》か。……驚いた。この短期間で、見つかったのか…… 有難い」
「はい、そうです。比較的近くにあった事と、ウーさんに再会出来た事、色々と偶然が重なった結果です」
「うん! それで、神官様が僕を人
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