第3章 リーザス陥落
第66話 サテラの思惑
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ー、余裕ですかねー? でも、足元救われますですよ! トマトも虎視眈々ですかねー」
「ば、馬鹿なこと言わない! それにここ、敵陣も同然なんだから、ちょっとは自重しなさいっ!」
「はぁ、お前ら相変わらずだな……」
ここにいるのは魔人。
それでもいつもの自分たちを崩していない彼女たちを見てほんとに頼もしくも思えるユーリ。まさかの本人登場(これもほんと恒例だけど)で、びくっとなっていたけれど、聞いてなかったようすだ。いつも通りの志津香の強めなツッコミをユーリにいれて、終了した。
「いつまで遊んでいるのだ! 少しは集中したらどうなのだ?」
「ランスが言うなっ!!」
ここぞとばかりに、言ってくるのはランス。ほんといつも通りだ。 皆がユーリユーリと言う状況には 複雑過ぎるランスだったが、まるで ユーリが気づく様子がないから、何れは 自分の方へと来るだろう、と根拠のない自信を持っていたのだった。
「……本当に頼もしいですね」
「緊張感が無い連中だな。……其の癖、戦闘力はあるときている。……こちらの世界の女も強い」
「こちら? とは何ですか? 清十郎殿」
「いや、……戯言だ。何でもない」
清十郎はそう言うと軽く手をあげた。
リックはそれ以上何も言わなかったし、きかなかった。彼にも帰るべき故郷と言うものがあるのだろう、と思ったからだ。安易に立ち入っていい所じゃないと言う事も。
そして、一行は前回の地点を超えた。
その先にあるのは、奇妙な部屋だった。いくつもの太い線が床、天井に這い回り、そして見た事の無いような機械が大量に並んでいる。
「……ユーリさん」
「ああ、確かに聞こえたな」
かなみが声を掛けると、ユーリも辺りを見渡し、耳を澄ませた。微かに奇妙な声が聞こえたのだ。人間の様であり、だが何かが違う。ちぐはぐにされている、そんな感じがする声質。
【ワタシハ、ハイパービル セイギョコンピュータ。 エロヤックALV】
再び声が聞こえてきた。今度は微かにではなく、はっきりとだ。
「奇妙な声、ですね」
「これは、機械音声……だな。この機械の声という訳だ」
清十郎がそう答える。
機械が話すのか? と思ったが、間違いなく、その機械から声が聞こえてくるのだから間違いないだろう。
【オマエタチハ デバッガー チガウノカ? ワタシハ 322ネンカン デバッガー マッテイタ】
再び声が響いた。
「どうやら、この部屋全体が巨大コンピュータみたいですね」
「……凄いわね。マリアが見たらどんな反応をする事やら」
かなみの言葉に志津香は苦笑いをする。
どんな反応をするのか、それはこの場にマリアがいなくても、はっきりと判る。
「狂
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