第二シーズン〜時空大冒険〜
第七章 【ロストアビリティー】
第二十六話《ウエディングにはケーキを所望する》
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その姿は、真っ白な餅が人の形を成していると言ったところか、顔もなければ指もない。頭部、腕足、胴体が曖昧に認識できる程度だ。
「てめぇ、一体何もんだ?」
「俺かぁ〜?俺は、餅を操るナイトスキル飾り餅を持った邪襲中級船幹部モーチスだ」
「そうかい、ご丁寧に挨拶どーも」
龍明は、肩をおさえながら、ゆっくり立ち上がる。
そして、考える。
『あいつの身体、見た目からして、殴ってもその形に変形するだけで、あいつにダメージはなさそうだな、まぁ、奴に実体があれば別だが、まぁ------------』
「とりあえず、試しに殴ってみっか------」
そして、龍明は、出血する左肩をかばいながら、モーチスのもとへ飛び込む。
バッ!!
龍明の拳がモーチスの腹にめり込む、龍明の予想通り、拳による圧力に従って身体はみるみるめり込む、そして------そのまま。
ブチッ!
「ちっ、千切れただと??」
そして、体勢を崩しモーチスに隙だらけの背を向けてしまった。
モーチスは、それを逃すはずがない。
「もち、スキありぃ〜」
龍明は、頭の中では危機を理解していても身体が思うように動かない。
「しまっ--------!!!」
モーチスの強烈なもちパンチが龍明を地面に叩きつける。
ドボムッ!
ドゴオォォォォォォォォオオン!!!
「ぐはっ!」
龍明は、地面に叩きつけられ、口から少し血を吐く。
『なんなんだ、こいつの一撃は------重すぎる!!!』
龍明は、全身に広がる痛みに耐えながら徐々に体勢を持ち上げる。しかし------。モーチスは、それを許さない。
「まだまだ!つきがたりんねぇ〜!!」
ドボムッ!ドボムッ!
連続して、龍明を地面へと叩きつける。かつて、臼の中で散々叩きつけられてきた、餅の恨みがこもったかのように。
ドボムッ!ドボムッ!
「もち!もち!もちぃ〜!」
龍明は、叩きつけられ続け、薄れる意識の中、突破口を探していた。
しかし現在は、一方的にやられているため、相手にスキはないし、俺にそんな余裕はない。唯一、できるかもしれない事は、相手の攻撃を多少避けることくらいだ。だが、多少避けれたところで何ができる------------。
そのとき、龍明の視界に、未だに気絶している魁斗が入った。いや、よく見ると、気絶したふりをしながら銃を構えている。
そう、魁斗は、迅たちが、過去に行っている間、銃の特訓をしていた。なぜ、銃なのか------それは簡単なことだ。
銃という武器が、魁斗のナイトスキル《空間操作》とマッチしたからだ。それは、狙わなくていいという
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