暁 〜小説投稿サイト〜
千年の魂.
第二シーズン〜時空大冒険〜
第七章 【ロストアビリティー】
第二十六話《ウエディングにはケーキを所望する》
[2/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

その姿は、真っ白な餅が人の形を成していると言ったところか、顔もなければ指もない。頭部、腕足、胴体が曖昧に認識できる程度だ。

「てめぇ、一体何もんだ?」

「俺かぁ〜?俺は、餅を操るナイトスキル飾り餅(モチーフ)を持った邪襲中級船幹部モーチスだ」

「そうかい、ご丁寧に挨拶どーも」

龍明は、肩をおさえながら、ゆっくり立ち上がる。
そして、考える。

『あいつの身体、見た目からして、殴ってもその形に変形するだけで、あいつにダメージはなさそうだな、まぁ、奴に()()があれば別だが、まぁ------------』

「とりあえず、試しに殴ってみっか------」

そして、龍明は、出血する左肩をかばいながら、モーチスのもとへ飛び込む。

バッ!!

龍明の拳がモーチスの腹にめり込む、龍明の予想通り、拳による圧力に従って身体はみるみるめり込む、そして------そのまま。

ブチッ!

「ちっ、千切れただと??」

そして、体勢を崩しモーチスに隙だらけの背を向けてしまった。
モーチスは、それを逃すはずがない。

「もち、スキありぃ〜」

龍明は、頭の中では危機を理解していても身体が思うように動かない。

「しまっ--------!!!」

モーチスの強烈なもちパンチが龍明を地面に叩きつける。

ドボムッ!
ドゴオォォォォォォォォオオン!!!

「ぐはっ!」

龍明は、地面に叩きつけられ、口から少し血を吐く。

『なんなんだ、こいつの一撃は------重すぎる!!!』

龍明は、全身に広がる痛みに耐えながら徐々に体勢を持ち上げる。しかし------。モーチスは、それを許さない。

「まだまだ!つきがたりんねぇ〜!!」

ドボムッ!ドボムッ!

連続して、龍明を地面へと叩きつける。かつて、臼の中で散々叩きつけられてきた、餅の恨みがこもったかのように。

ドボムッ!ドボムッ!

「もち!もち!もちぃ〜!」

龍明は、叩きつけられ続け、薄れる意識の中、突破口を探していた。

しかし現在は、一方的にやられているため、相手にスキはないし、俺にそんな余裕はない。唯一、できるかもしれない事は、相手の攻撃を多少避けることくらいだ。だが、多少避けれたところで何ができる------------。

そのとき、龍明の視界に、未だに気絶している魁斗が入った。いや、よく見ると、気絶したふりをしながら銃を構えている。

そう、魁斗は、迅たちが、過去に行っている間、銃の特訓をしていた。なぜ、銃なのか------それは簡単なことだ。
銃という武器が、魁斗のナイトスキル《空間操作(space handle)》とマッチしたからだ。それは、狙わなくていいという
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ