外伝
外伝《絶剣の弟子》C
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だ。その女性プレイヤーが地面を蹴って加速した時に生じた雪煙。
視界の中央で激しいライトエフェクトが生じる。さっきまで視界の端にいた女性プレイヤーの発動したソードスキルの光だ。
ソードスキルの発動によりさらに加速した女性プレイヤーは辺り一帯を蹂躙する。そのソードスキルほフェンリル・ブリザードを撥ねただけで塵と変えた。
「……すごい」
「あははー。アスナは相変わらず戦闘になると派手にやるねー」
もう何だか同じ人間のやっていることとは思えないが、そうではない。これが、上位プレイヤーという人種なのだろう。その人が膨大な時間をかけて積み上げたモノの輝きが、今目の前で繰り広げられているものだ。
最終的に30体近くまで膨れ上がった群れが瓦解したのは今回の助っ人に来てくれた人たちが現れてたから1分のことだった。
「アスナー!」
「え、ちょ、ユウ……きゃあ??」
地上に降りるなり走り出したユウキさんは、そのままさっき派手にこの場を駆けて行ったアスナさんに飛びついた。
対するアスナさんはただ、にこにこしながら手を振っていたが、ユウキさんが跳躍した辺りで目を丸くするとそのまま押し倒されて地面に派手に転倒した。
「来てくれてありがと!会いたかったよ!」
「ゆ、ユウキの頼みだし、別に大したことじゃ……というか、一昨日病院で会ったばかりじゃない」
「1日もアスナに会ってない!」
「えぇー……」
キャッキャと戯れる2人に驚いたものの、何だか見てはイケナイもののような気がして意識して視線をズラす。残りの3人も、2人のことは何時もの光景だと言わんばかりに自然にスルーしてこちらを向く。
「こんにちは。えっと……ライトと言います。ユウキさんに色々お世話になってます」
「あたしはアルセだ。よろしくな、ライト。今日は頑張ろうぜ。んで、こっちの優男が……」
「セインです。優男って……まあよく言われるから良いけど。初対面なのにガサツな女性だと思われるよ、アルセ」
「あたしガサツだし」
「宣言しちゃうんだ、そこ……」
「ふふ……相変わらず、仲が良いですね。お2人とも」
「え??い、いや違うよシウネー。ただ付き合いが長いだけで……」
「あら、別に何も言ってませんよ?」
シウネーさんは笑っているのだが……どこか恐ろしい。セインさんが慌てて否定すると、どうやら気が済んだらしく、含みのない純粋な微笑みになった気がした。
「私はシウネーと言います。ユウキと同じギルドの者です。よろしくお願いしますね、ライトさん」
視線カーソルを合わせれば分かることだが、シウネーさんの頭上には、確かにユウキさんのと同じエンブレムが浮かんでいる。それでユウキさんがギルドに入っている
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