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醜い女
3部分:第三章
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の裸の写真ばかりだった。顔と同じく醜い肢体でベッドであられもない姿を晒している。お世辞にも美しい写真ではない。
「こうして写真を撮ってそれで脅して」
「何なんだ」
 彼は目の前で起こっている展開にもう訳がわからなかった。
「何で僕がそんなことを」
「どう思われますか?皆さん」
 女は呆然としている彼をよそに近所の人達に言い続ける。
「家庭がありながら私を弄んで捨てて。酷いと思いませんか?」
「僕が何時そんなことを」
 したと言おうとする。だが近所の人達の目は彼に対して不利だった。
「本当かな?」
「本当じゃないの?」
 まだ半分寝ている彼等はおぼろげにこんなことを言う始末だった。灯りに照らされている彼等の顔を見れば誰も半分寝た目をしている。
「この人だってこう言ってるんだし」
「写真だってあるし」
「この写真が証拠です」
 女はここぞとばかりにまた言う。
「彼が私を弄んだ。その証拠です」
「そうだよな。それが証拠だよな」
「そうだよな」
 やはり近所の人達は女の言う方に傾いていた。

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