暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王GX〜鉄砲水の四方山話〜
ターンEX−4 光の結社とアカデミア−??−
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 入った時にはあれだけいたメンバーも1人減り、2人減りとどんどん少なくなっていって最終的に隠し扉の奥にたどり着いたのは僕1人。

「いよいよラスボスのお出ましですね、っと」
「いいや、斎王様がわざわざ動くまでもないぜ。少なくともお前相手なら、俺で十分すぎるからな」
「うわ、ユーノ……」

 扉の前で待ち構えていたその男の名前は、ユーノ。僕の……なんだろう。半身?憑依?いまだに立ち位置がよくわからないけど、僕にとってある意味では最も大切な人間だ。チャクチャルさん共々僕の命を救ってくれた、異世界から来た異邦人。
 だけど、これもある程度想定済みだ。少なくとも斎王にたどり着くまでのどこかで出てくるだろうとは思っていた。まさかこんなところにいたとはね。
 前回、本当に一瞬だけ会った時のことを思い出す。あの時は時の魔術師のカードを持っていたから、おそらくそれが洗脳の鍵になっているのだろう。ただ、それだけじゃデッキがまるで読めないのが困る。僕のデッキを僕が持ってる以上、何か新しいデッキを使ってるのは間違いないはずなんだけど。

「ここで迷ってても仕方ないかね。いいよユーノ、斎王の前の前哨戦だ、一丁デュエルと洒落込もう!」
「前哨戦?違うな、これがラストバトルに決まってんだろ!」

 前回は時の魔術師の能力を実体化させて僕の時間を止めるという反則すれすれのチート技をぶちかましてくれたユーノだけど、今回それをする気はないようだ。もっとも今回は僕にも油断はない、もしそんなことをしたらその瞬間ダークシグナーの力を全開にしてでも抵抗しよう。

『うむ。もう前回の轍は踏まない、私に任せてくれマスター』

 チャクチャルさんもやる気十分だ。とはいえ、それはユーノだって承知のはず。前と同じ手を使うような真似はしないだろう。お互いにデュエルディスクを構えて向かい合い、いざデュエルの掛け声を……

「おっと、そいつはさせねえぜ!お前のせいでめんどくせえことになってんだ、落とし前つけてもらうぜ!」

 その瞬間、どこからともなくそんな声がした。そして目の前の空間に割れ目が走り、それをこじ開けるようにして1人の青年が飛び出てくる。彼はユーノの首根っこを引っ掴むと、そのまま煙か幻のように消えさった。本当に一瞬の出来事だったのでその少年の顔もよく見えなかったが、あの顔には見覚えがある。前も同じようにどこからともなくやってきてどこへともなく消えていった、その名は。

「富野……?」

 その言葉には、もう誰も返事をする人はいなかった。





 ここはホワイト寮から離れた地、三幻魔の封印されていた祭壇。その目の前の空間がいきなり歪むと、中から2人の青年が転げ落ちてくる。そのうち1人は近頃珍しくもなくなったホワイトな学生服だが、もう1人は
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