第3章 リーザス陥落
第65話 ハイパービルでの再会
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だな」
が、そこはランス。その性質についてはよく知っているし、頭の隅にでもとどめておかなければならない事は身にしみている。
「それにしても、志津香さんとかなみさんは遅いですかねー。確かに準備は大切だと思うのですがー、トマト印の回復アイテムは沢山持ち込んでますから、ダイジョウブ! と思うですが」
トマトは、街の中心の方を見ながらそう言う。
そう、この場にまだ来ていないのは志津香とかなみだ。2人とも、しっかりしているし、そこまでルーズではない。……普段は隙が多そうな気もするが、そこは女の子、ご愛嬌だ。
「お2人とも、それだけ慎重に行動をしていらっしゃるという事です。神も彼女達の頑張りを見てくださるでしょう。私もしっかりとしないと……」
セルも、首から下げた十字架をきゅっと握りながらそう言っていた。
ランスの行動には、正直思う所が沢山。たーーくさんあるのだが、何とか留める事ができた。説教はこの局面を脱してから、と言うことで。
「ま、確かに2人にしては珍しいな。……だが、状況が状況だ。あまりに遅くなるのなら、迎えに行こう」
ユーリはそう言って、皆も頷いた。
そもそも2人が残ってからまだそれ程時間が経っていないのだ。遅い、というにはまだ短すぎる。シィルの事は確かに心配だけど、冷静さを欠いてしまっては元も子もないし、物資を少しでも、持てるだけ……という判断を彼女達はしたのだから。
と、ユーリも思っていた。志津香とかなみが遅れている理由を。だが実際は……。
〜レッドの町 司令本部〜
それは数分前の事。
ハイパービルに向けての進行とジオの町奪還作戦、そして 聖武具の回収。問題は山済みだ。その中でも最激戦区と言っていい、魔人が待ち受けているであろうハイパービルへと向かうメンバーに選ばれた志津香とかなみ。彼女達にも思う所は沢山ある様だ。
だが、2人とも降りるつもりは全くない。傍に頼れる人がいるから、という意味もあるし、かなみにとって大切な国、リーザスを取り戻す戦いでもあるのだ。良き友。……志津香にとっては、四魔女と呼ばれた4人に並ぶとも言える程に、かなみの事は想っている。親友だといえる程にだ。
そんな彼女の国だからこそ。カスタムを救う手伝いをしてくれた事を抜きにしても、助けたいと思うのだ。
「よぉ、2人とも」
そんな時だ。ミリが彼女達に話しかけたのは。
「あ、ミリさん」
「今回はアンタは留守番ね。……こっちを任せたわよ。ランやミル、マリアの事頼むわ」
かなみが反応し、そして志津香はそう答える。ミリは軽く笑いつつ手を上げた。
「ああ、こっちは任せとけよ。ほれ、選別だ」
ミリが渡したのは、元気
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