Fate/stay night
1128話
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ゃ」
そう告げ、これ以上の問答は惜しいとばかりに走り出し……俺はサーヴァントとしての能力で先行する。
「凛、先に行く」
「お願い」
その短いやり取りだけで意思を交換するには十分であり、そのまま真っ直ぐに階段へと向かう。
そして階段を一気に駆け下りていくと、ソレが目に入ってくる。
1階の廊下を埋め尽くすかのように存在している、骨で出来た化け物を。
ちっ、何だこれは。骨で出来た兵士か?
骨格自体は人間のものに近いが、細かい場所は大分違う。それに頭部が口というか、牙だけで、とても人間のようには見えない。
手には剣を持っており、俺の姿を確認するとこっちに向かって突き進んでくる。
いや、頭部がない以上は当然目もない訳で、どうやって俺を確認しているのかは分からないが。
ともあれ、こっちに向かって来る以上は敵なのは間違いない。
恐らくこの結界を展開したライダーかキャスターの手駒ってところか。
俺の方へと向かって近づいてきた骸骨が剣を振り上げ……振り下ろす。
「洒落臭いっ!」
頭部目掛けて振り下ろされた剣の一撃を回避し、剥き出しになっている背骨へとカウンター気味に拳を叩き込む。
軽い手応えと同時に、あっさりと砕ける背骨。
同時に、背骨を叩き折られた骸骨兵は床へと崩れ落ちる。
ちっ、やっぱり数だけの雑魚か。
それでもこれだけの数がいると厄介だな。
「アークエネミー!」
「凛か。悪いがこの雑魚共を頼む。数だけの雑魚だから、多分綾子でも楽に相手を出来ると思う。俺はこのまま真っ直ぐにサーヴァントの気配がしている教室に向かう」
「分かった。綾子、いける?」
「や、やってやるわよ。こんな骨、あたしにだって!」
「衛宮君?」
「分かってる、トレース・オン」
ここに来る途中に持ってきたのだろう。衛宮は手に持っていたモップを構えながら呪文と思しき言葉を呟く。
モップって……いや、ここに来る時に持ってきている以上、きちんと意味があるんだろうけど。
それに衛宮の場合、何かあればセイバーの召喚も可能だし、案ずることはないか。
「じゃあ、取りあえずここは任せるぞ。俺はこの骨を突っ切って先に進む。とにかくサーヴァントの方を片付けてしまわないと、次に何をやらかすか分からない」
「ええ、お願い!」
凛の言葉を背に受け、そのまま床を蹴って前へと進む。
当然そうなれば骸骨共が俺に向かって攻撃してくるが、その攻撃を回避しながら通り抜け様に口だけで構成されているような頭蓋骨を破壊し、背骨へと触れるとそのままへし折って引き抜き、時には念動力を使って動きを止める。
そんな風にしながら廊下に無数に存在している骸骨の群れを抜け、サーヴァントの気配のする教室へと突っ込む。
瞬
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