Another105 買い物
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ね…あ、これください」
近くにあった値段も量もお手頃なお弁当を手に取り、会計を済ませてタケルは直ぐにコンビニを出た。
一輝「大変だなあいつも」
大輔「だけど、あいつは大分マシになったよ。あくまで大分だけど」
一輝「手厳しいなお前」
苦笑する一輝。
京達はそんな一輝をじっと見ている。
相変わらずな井ノ上家の女性陣に大輔は苦笑するしかなかった。
後に大輔は一輝と別れて本宮家に向かい、久しぶりの自宅でゆっくりするのであった。
そして一輝は道場で伊織の相手をしていた。
前に大輔に紹介されてから、時々…本当に時々相手をしてやっているのだ。
伊織「はっ!!ていっ!!」
一輝「遅い」
伊織が振るう竹刀は尽くかわされる。
一輝「少しペースを上げるぞ。そら!!」
今度は一輝が攻勢に出る。
速い攻めに伊織は防戦一方。
そして遂に捉えられた。
主税「うむ、見事じゃ」
一輝「ほら、俺の勝ちだな」
微笑みながら言う一輝を見て、伊織は何故自分が勝てないのか疑問に思った。
自分は休み無く竹刀を振るったのにも関わらず、それを全て読まれかわされてしまった。
伊織「どうして……僕の攻撃は当たらないのでしょうか………」
一輝「簡単だ。お前の剣筋は正直すぎる。馬鹿正直過ぎるくらいな。それにお前、意外と激情家みたいだからな、動きが雑になりやすくなって見切りやすくなる。まあ、前回に比べて多少はマシになってきているがね」
主税「そうじゃな伊織。お前の剣はちと真っ直ぐすぎる。浩樹もそうじゃったな」
浩樹「はは、返す言葉もないな」
苦笑する伊織の父、一輝は自分の両親と及川同様救われた人物。
浩樹「で?由紀夫君は向こうで元気にやってるかい?」
一輝「ああ、やっぱり自分の好きなことが出来るってのが嬉しいのかね。何事も率先してやってくれてるよ」
浩樹「そうかあ、由紀夫君に伝えておいてくれるかい?あまり無理して身体を壊さないようにって」
一輝「…了解。じゃあ、今日はここまでだ。ゆっくり休め」
伊織「はい、分かりました……一輝さん。今日は本当に有り難うございます」
頭を深々と下げる伊織。
一輝「一々丁寧にしなくて良い」
伊織「いいえ、お父さんやお祖父様からは“年上にはいつも敬意を持って接しなさい”と言っていましたから」
一輝「……」
じろりと2人を睨み据える。
睨み据えられた2人は苦笑するしかない。
一輝「後で伊織に…礼儀は度を超すと迷惑になるって教えとけ」
浩
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