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Sword Art Online 月に閃く魔剣士の刃
16 制裁終了
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「ッ!」
首元に殺到してくる細剣の剣先を躱し、雨霰と繰り出される刺突を捌き、返す刃で反撃の一撃を見舞うも余裕で防がれる。
普段肩を並べて戦っている分にはとても心強いが、それが自分に向けられるとなるとこれほど厄介なものはない。
「流石、に、強いよ、なっ!」
鋭く振り抜いた剣戟がアスナの姿勢を僅かに崩させた。
受けに回るのは細剣の不利だ。だからこそそこに勝機がある。
一瞬で大きく踏み込んだキリトが畳み掛けるように連撃を浴びせた。
縦斬りから切り上げて、水平に薙いで懇親の袈裟懸けを叩き込む。
「そうでも、無いわッ!」
しかし相手も相手だ。そう簡単にはいかない。
牽制の連続斬りをいなし、袈裟懸けを躱して反撃に転じてきた。
神業の領域に片足突っ込んだレベルの早さで発動したリニアーが頬を掠め、堪らずキリトが飛び退く。
それを逃さず、ごく短いディレイから解放されたアスナがすかさず踏み込んだ。
「そこっ!」
気迫の篭もる叫びとともに繰り出されるはストリーク・パニッシュ。システムアシストが強烈に掛かった超速の5連撃がキリトに襲いかかった。
咄嗟の判断と反射で何とか捌くが大きく体勢を崩され、そこへ最後の5撃目が迫った。
「負け、られる、かぁぁぁぁ!」
叫びとともに振り上げられた剣がアスナの細剣を捉え、カチ上げる。完全に決まると思っていたスキルを防がれ、さらにパリィまでされてアスナの顔に驚きが走った。
そのままキリトはソードスキルを構える。超至近距離で発動されたのは突進スキルであるレイジスパイク。
システムアシストでの補正により加速された一撃がアスナを吹き飛ばす。
「……やっと、勝てた」
「……おお、キー坊お見事」
こうしてアインクラッドの朝が始まった。
その日一日、明らかに消耗しながら攻略に参加するキリトと、珍しく攻略組に混じるアルゴが少し話題になったが、犠牲者も出ず、今日のアインクラッドは平和だった。
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