第六幕その二
[8]前話 [2]次話
「それでなんだ」
「寝ちゃうこともあるんだ」
「時々あるから」
「僕もそうなんだよね」
腹ペコタイガーもです、とても気持ちよさそうです。
「だからもうこのまま」
「寝そう?」
「今は大丈夫だけれど」
それでもというのです。
「うとうとするかもね」
「じゃあ寝たらいいわ」
ポリクロームは自分がブラッシングをしている腹ペコタイガーに言いました。
「その時はね」
「寝てもいいんだ」
「え、子持ちがいいならね」
そうならというのです。
「ゆっくりと寝たらいいわ」
「それじゃあ」
「臆病ライオンさんもだよ」
ジョージは微笑んで自分がブラッシングをしている臆病ライオンに言いました。臆病ライオンもとても気持ちよさそうです。
「寝ていいよ」
「そう言ってくれるんだ」
「というか寝たら駄目なの?」
ぎゃあ国です、ジョージはこう臆病ライオンに尋ねました。
「ブラッシングをしてもらっていて」
「そんな話は聞かないわよ」
ドロシーもトトをブラッシングしつつ言います。
「全くね」
「僕実は結構寝るよ」
ここで言ったのはトトでした。
「ブラッシングをしてもらってて」
「そうよね、けれどね」
「ドロシーそのことで何も言わないよ」
「というか悪くないから」
また言ったドロシーでした。
「そうしたことはね」
「それじゃあ」
「ええ、何時でもね」
それこそ気持ちよくなったらというのです。
「寝ていいわ」
「有り難う、じゃあね」
トトはドロシーの言葉に笑顔で頷いてでした、そうしてです。
そのまま気持ちよくブラッシングを受けました、リラックスしたまま。
ジョージは臆病ライオンの鬣を熱心にブラッシングし続けています、そしてその中でこんなことも行ったのでした。
「この鬣をブラッシング出来るのがね」
「どうなのかな」
「うん、楽しいよ」
こう答えるのでした。
「僕もね」
「君もなんだね」
「何かね」
ブラッシングをしているその手を動かし続けながらの言葉です。
「この立派な鬣を触っているだけでも」
「そうそう、やっぱりね」
「ライオンさんの鬣はいいよ」
神宝とカルロスは他の部分をブラッシングしつつ言いました。
「見事だからね」
「格好いいしね」
「この鬣をブラッシング出来るってね」
「嬉しいよ」
「外の世界でライオン君の鬣、いやライオン君自信をブラッシングしようと思ったら」
それこそというのです。
「大変だからね」
「虎さんもね」
「大変よ」
ナターシャと恵理香も言います。
「命懸けになるっていうか」
「怖くて出来ないわ」
「ああ、外の世界の虎とはお話が出来ないしね」
腹ペコタイガーは女の子二人の言葉を聞いて理解しました。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ