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キル=ユー
3部分:第三章
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した大きな身体がトレードマークだ。おおらかな性格で愛嬌があることで知られている。ニューヨークの人間からもジミーと呼ばれて親しまれている。
 俺は仕事に使うライフルを取り出しその先にサイレンサーを付けた。これで仕事の準備は整った。
 一時間程待っていると歌劇場の中から人がぽつぽつと出て来た。ジミーが仕事を終えたらしい。
 タキシードを着た紳士や絹のドレスで着飾った貴婦人達がいる。アメリカでもこうした洒落た世界があるのだ。シカゴでもニューヨークでもこれはある。俺もオペラは嫌いじゃない。こうした雰囲気は歓迎するところだ。
「けどな」
 この時ばかりは違っていた。 
 仕事の方に頭がいっていた。そしてターゲットが出て来るのを待った。
「あいつか?違うな」
 歌劇場から出て来る男を一人ずつ遠くから確かめる。だがまだいない。

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