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普通だった少年の憑依&転移転生物語
【ソードアート・オンライン】編
110 探偵ごっこ
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然自失なシュミットをグリセルダさんの墓がある場所に行く様にけしかけ、一件落着とした。

……アスナがとある事≠言うまでは。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

シュミットをグリセルダさんの墓がある場所にけしかけた俺達は、シュミットのフレンド位置を追いかけ19層の【十字の丘】に来ていた。……のは良かったが、どうも様子がおかしい様にも思えたので、俺とキリトはその場面≠ヨの介入を決定した。

「おっと、この場は俺達に──≪異界竜騎士団≫に預からせてもらおうか」

「ティーチ…さん」

麻痺≠ノあてられたらしいヨルコさんとシュミット──そしてやっぱり生きていたカインズらしき男性と、そいつら≠ニの間に踊り出る。

……予想外の人物達が──否、【十字の丘】のおどろおどろしい背景にマッチングしていると云う意味ではこの場所≠ノ居てもおかしくななさそうな人物達が居た。……簡潔に云えば殺人(レッド)ギルド≠ナある≪笑う棺桶(ラフィン・コフィン)≫が居たのだ。

≪笑う棺桶(ラフィン・コフィン)≫。このゲーム──デスゲームと化したこのゲームで最大のタブーとされている殺人≠是としている、アインクラッド内最大の癌集団≠ナある。

「お前は≪異界竜騎士団≫の団長≪無槍≫にナンバー2の≪黒の剣士≫か…」

「おっと、別にドンパチかますのは良いが、≪異界竜騎士団≫のメンバーを始めとした、総勢24人の攻略組がここに来るが構わないのか?」

ポンチョの男──《PoH》と思わしき人物が武器を抜こうとしたところ、キリトがハッタリで牽制する。……具体的な人数を提示する事でハッタリに真実味を出しているあたり、我が弟にはギャンブラーとしての才があるらしい。

「……撤退するぞ」

「……マジかよ、(ヘッド)〜!?」

「俺達は戦い≠ェしたいんじゃない。……足手まといな猪≠ネら置いてくぞ」

「りょ〜かい」

「≪黒の剣士≫、お前は、俺が、殺す、精々、縮こまって、おくんだな」

いっそ和気藹々(わきあいあい)なムードを漂わせながら≪笑う棺桶(ラフィン・コフィン)≫は走り去って行く。……帰り際にポンチョの男──《PoH》と思わしき人物はこんな置き科白(ぜりふ)を残して行った。

「あ、それと最後に──≪無槍≫よぅ、お前はそちら側≠カゃないだろう? 俺には判るぜぇ? ……お前が人を殺した事が有るのをなぁ…?」

「………」

俺はその言葉に何も返さなかった。

SIDE END
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