【ソードアート・オンライン】編
110 探偵ごっこ
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ったのだ。
……とは云っても、怖がっている<ルコさんが開け放たれている窓を背にしているので、今度はヨルコさんがどうやって死ぬ≠フかが何となく判った気がした。
窓の外からの奇襲──の振り≠ニ云うところだろう。……もちろんそれはこの前の事件がカインズとヨルコさんの共謀だったら>氛氓ニな註釈は付くが。
ヨルコさんとシュミットの間で交わされる話の推移を俺、キリトとアスナの3人で見守っていると、ヨルコさんは徐に立ち上がりながら憂いを帯びた様な──いっそ恍惚としているとすら錯覚するほどの表情で良い放つ。
「やっぱり、カインズが死んだのはグリセルダさんの幽霊の仕業だったと思うの」
「……馬鹿を言うなっ! そんな事があり得てたまるか!」
【ソードアート・オンライン】──この剣撃と魔獣が犇めく世界では、幽霊≠ネどとな存在はナンセンスで、よしんば出てきてもアストラル系列のMobくらいなものである。
……シュミットはヨルコさんのグリセルダさんの幽霊≠ニな言葉を無視出来なかったのか激昂しながら否定する。
(……なるほど、そう云う風に持っていくか)
どこを見ているか判らない>氛沂S気迫るヨルコさんの演技≠ノ魅入りながら、シュミットのプレイスタイルを俺なりにトレースしていると、ヨルコさん達がやりたかった事≠煢スとなく判っってきた。
……些か横着かつ穴だらけ推論ではあるが、壁は小心者が多い>氛氓ニ云うのが持論だったりする。その心を堅牢な鎧≠ナ守るのだ。……シュミットも俺の持論に洩れないターンだったらしい。
……ここで間違えてはいけないのが、このデスゲームに於いては小心者≠ヘ必ずしも悪とはなり得ない事である。臆病≠ニ慎重=A大胆≠ニ無謀=B……それらの振り幅さえコントロール出来るのなら、それは良い剣士に成るだろう。
「ねぇシュミット、私ね──」
途端、ヨルコさんは言葉途切れる。……そして、その背中に刺さった短剣を見せ付ける様に♂エ達全員に背中を向けながら、開け放たれていた窓から物理的に急転直下していった。
「ヨルコっ!」
落ちたヨルコさんを追うように窓から下の通りを見れば、パリン、と最早聞き覚えすぎてしまった小気味良い音と共にヨルコさんは消滅した。……その時、この一連の事件が狂言であるのを強く再確認した。
「ヨルコさんっ!」
アスナは驚いた──振り≠しながら消えた彼女の名前を叫ぶ。……そう、アスナにもカインズさんの事──ヨルコさん・カインズの共謀事件(仮)≠フ真相は話してあったりする。
その後は茫
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