【ソードアート・オンライン】編
109 血塗られた林檎
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イヤーは、ポリゴン片となって消えて逝った。
「キリト君っ!」
アスナ──最近、よく俺をそこらに連れていく様になった少女の呼び掛けに溺没していた意識を復活させる。……何かアクシデントが有ると考え込んでしまう悪癖がまた発露してしまったらしい。
「……っ、ああっ! ……皆っ、勝利者表示を探してくれ!」
俺達と場所を同じくした、その場面≠見ていた観衆に声を掛けるも、色よい返事は無かった。……どうやら、発見されるべきである決闘の勝利者表示は見つからなかった模様。
……それは睡眠PK>氛沛ュし前まで横行していたPKの手法の可能性は薄まった──と云う事を表していた。……そしてそれは、新たなPKの手法が編み出されてしまった可能性があると云う事にもなる。
「アスナはあの女性を頼む。それと、あの武器を回収してくれ。……俺は中に入って何か仕掛けが無いか調べてくる!」
「判った。キリト君、気を付けてね!」
………。
……。
…。
建物の中に誰も──そして何も無かった事を確認して、アスナと合流した俺は先ほど悲鳴上げた女性と面通しする事になった。……ヨルコと名乗ったその女性はまだ憔悴している部分はあれど、どうやら会話出来るくらいには持ち直してくれたらしい。
ヨルコさんはカインズ──亡くなった男性プレイヤーとは知らない仲じゃないのもあったらしく、会話出来るくらいになるまでは少々時間も掛かった模様──否、むしろ立ち直るのは早い方なのだろう。
(さすが、アスナ)
コミュ障──とまではいかなくても、人見知りのきらいがある俺の事だ。……俺が傷心の女性と二人きりで場所を共にしても、間違いなくその女性に良くない影響をもたらしていた可能性が高い。……アスナ、様様である。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「《ギルティソーン》──直訳すれば罪の荊≠チてとこか? 製作者はグリムロック≠チて名前だ」
事を見かねた俺とアスナは、この事件に介入する事を決めて、取り敢えずは武器の出所から≠ニカインズとやらを磔にしていた武器の鑑定を、エギルに頼んだ。
……最初はリズベット──≪DDD≫お抱えの鍛冶技能完全修得者≠ノ頼もうと思ったが、事が事なので、エギルに鑑定を頼む事にした。
閑話休題。
「グリムロック、ね…」
グリムロック。……エギルが言うには、武器の出来からして一線級の職人と云う訳でもないらしい。……それが判ったからどうだと云われたらどうしょうもないのだが…。
まだまだ物事を判断するにはピースが少なすぎる。俺とアスナはティーチやユー
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