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普通だった少年の憑依&転移転生物語
【ソードアート・オンライン】編
107 あまり楽しくないおしゃべり
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ヒースクリフからの、慮外の提案。……だが、そこは一刀両断。

ヒースクリフはこのゲームを──【ソードアート・オンライン】を知悉(ちしつ)している人間である。……俺のレベル欄に在る、[51]と云う──他者よりは幾らか高いだろう数字を(かんが)みても、ラスボスとしてのヒースクリフ≠ノすら、勝つのは不可能と云っても良い。

……何しろ、ヒースクリフ──茅場さんがこのゲームを作成したのだ。このゲームの特徴であるソードスキルに対して、(なにがし)かの対策をしているのだと考えるべきだ。

寧ろこれまでのこのデスゲームの悪辣さを考慮するなら、ソードスキルが通じないのにソードスキルで戦うしかない>氛氓サんなルールすらありそうな気がする。……もちろん、ただの想像でしか無いが…。

閑話休題。

「いや、私を倒した場合でも解放されるのは君だけだ。……ゲーム初日に目標は達成した≠ニは(のたま)ったものの、意外にも自分で作ったゲームなのも有ってか、愛着の様なものが沸いてしまっているのだよ」

一拍置き、ヒースクリフは更に語る。

「君は私≠見つけるのが早すぎた。……全体の半分である50層を越えてからだったら、全プレイヤーのこの(アイクラッド)≠ゥらの解放を考えたのだがね」

本当に残念だ>氛氓ニでも言いた気にヒースクリフは締める。……ヒースクリフはそう語りたそうにしているのだろうが、俺の狙い≠ヘ別なのである。

「……それで、私の正体の看破についての報酬(リザルト)は、どうするのかね?」

「そんなに話を急がないでくれ。まだヒースクリフから幾つか話が聞きたいんだ。……例えば、25層ボスの猛攻を耐え凌げた方法とかな」

そう、俺が聞きたかったのはそれである。25層ボス攻略では軍>氛氈痺Aイクラッド解放軍≫が大きな損失を出し、一時ではあるが戦線が崩壊しかけた。……そこで、攻略隊が立て直すまで十数分もボスのタゲ取りをしていたのがヒースクリフだった。

確かに茅場さんは──ヒースクリフはこのゲームを熟知しているのも有ってかは判らないが、それはそれは卓越した技能(プレイヤースキル)を持っている。……しかし、一度もイエローに落ちない≠ネんて事はあり得ないのだ。……それこそ、ヒースクリフが何らかの手段≠講じていない限りは。

「……ふむ、では報酬(リザルト)はあのスキルについての情報≠セけでいいのかね?」

「だいたいそんな感じかな。……あ、後在るなら≠フ話だけど、他の似たようなスキルの解放≠熾tけ加えておこうか」

註釈とばかりに付け加える。……あのスキルに似たようなスキル≠ヘ俺は存在していると考慮しての事で、更にはそう云うスキル≠フ存在はほぼ確定している
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