Fate/stay night
1127話
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ようですね」
「そうだな、いつの間にかアークのハーレムメンバーに入れられそうなあたしとしても、その辺は1度しっかりと認識させておく必要がある」
「ひぃっ、じょ、冗談っすよ。冗談。何も本気でそんな事を言ってる訳じゃ……」
昨日の件が余程堪えたのだろう。ビクリと震える蒔寺。
何だかんだで懲りない奴。
「全く、蒔の字は……だが、アークにもああいう風に言われる理由はあるのだぞ?」
氷室の言葉の矛先がこちらに向かってきたのに、思わず首を傾げる。
「どういう事だ?」
「何、この場にいる者を見て見ろ。遠坂、美綴、蒔の字、由紀香……そして、私。気が付かないか?」
「……何が言いたい?」
「全く、本気で気が付いていないのか、それとも意図的なものなのか……こう言えばいいか? 遠坂と美綴はこの学校でも1、2を争う美人。私にしても、自分で言うのは何だがそれなりに顔立ちは整っていると自負している。そして由紀香は穂群原学園の癒やしと呼べる存在だ。さて、こんな面子の中に男が1人。……何か言うべき事は?」
「ちょっと待った! 私! その中に私が入ってない!」
遠坂や綾子から逃げるようにしてこっちに近づいてきた蒔寺が、必死に叫ぶ。
……ちなみに、三枝は癒やしと言われて照れていたりする。
「蒔の字か? いてもいなくても変わらんだろう」
「ちょっ! あんた本当に私の友達!?」
「……さて、どうだろうな。一応友達という事にしておこうか」
「ああああああ、黒い、黒すぎる! 私達の友情が、こんなに一瞬で……これも、これもアークのせいだ!」
ジトリとした視線でこっちを見てくる蒔寺。
それに何かを言い返そうとしたところで……
「そろそろHRを始めるぞ」
扉が開く音と共に、葛木が姿を現す。
担任が現れたからにはこれ以上騒いでいる訳にもいかず、それぞれが自分の席へと戻っていく。
その際に蒔寺に覚えてろよとか言われたけど、それって完全に俺はとばっちりじゃないか?
ともあれ、自分達の席へと座って朝のHRが進んでいく。
『葛木、特に何か変わったところはないよな? もし昨日の件を知っていれば、何か態度に出てもおかしくない筈だけど』
『そうね。そう考えると、やっぱり聖杯戦争に関わっているんじゃなくて、柳洞寺を拠点としているマスターに何らかの操作を受けているとか、そんな感じかしら?』
『ちぇっ、残念。佐々木小次郎の件を聞けると思ったのに』
『綾子、あんたねぇ。もし馬鹿正直にそんな事を聞いたら、あのキャスターがいるのよ? どんな仕掛けがされているのか分かったものじゃないわよ?』
『げっ、マジ?』
『ええ。例えば、聖杯戦争に関わる質問をした相手に対して自動的に攻撃するように洗脳されている可能性もあるわ』
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