027話
[5/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
!?」
「じ、地震か!?」
「い、いやこれはちゃうで!」
「世界が、世界がおびえている!」
刹那、ジークの背後の空間が罅割れていく。罅から赤黒い光が漏れ出しそれは憎悪、殺意、怒り。様々な負の感情を凝縮した物のような邪悪さ。
「―――そうか、そういう事だったのか。皮肉な事だな、倒した者が倒されたものに従わされるというのは、なぁファヴニール!!」
割れる、空間が。閉ざされていた世界と世界を隔てていた空間が遂に割れた。一体何が出現するのか確信したジークは高らかにその名を呼んだ、そして名を呼ばれた者は一際大きな咆哮を上げ世界へとその呪われた姿を現した。
その身はこれまで食らってきた命達の鮮血で染められ赤黒く発しているオーラと相まって更に邪悪さを引き立てていた。悪魔の王の如きその翼は禍々しく一部が朽ちている。全身に張り巡らされている鎖がその動きを抑制しているようにもワザと纏っているようにも見える。そして一番目を引くにはその実を貫いている巨大なバルムンクのような剣であった。
『……漸くか、この時を待ったぞ……』
「久しいな、ファヴニール。随分なざまだな」
『今の貴様だけには言われたくは無いな………しかし、何というざまだ』
召喚されたガーディアンARM 悪竜はその手を振り上げジークへとたたきつけた。すると一瞬にして身体を蝕んでいた石化が一瞬で解除され身体からボロボロと石が落ちていく。
『まあ良い、貴様は俺が現界する魔力を供給すれば良い。この世界に留まる為には貴様の魔力が必要だからな』
「ああ解った、好きに暴れろ」
『………せめて向かってくる相手に呼び出せ、これでは暴れる気にもなれん』
既にキャンディスはファヴニールの邪悪すぎるオーラに当てられているのか酷く怯えていた。そんな彼女に興醒めしたのかファヴニールはもう一度巨大な腕を振り上げキャンディス付近の地面へと振り下ろした。腕が炸裂した地面は大きく弾け巨大なクレーターを作りながらキャンディスを大きく吹き飛ばした。
「あ……ぁぁぁぁ………」
『もう終わりか、つまらん玩具だ。おい、今度はもっとマシな時に呼べ。今度つまらん時に呼んだら、貴様を殺す』
「やれる物ならやってみろ、もう一度殺すまでだ」
『フン、口の減らん奴だ』
そういうとファヴニールは再び空間を破り元居た隔たれた世界へと戻っていく、空間が修復されると同時にポズンが声を震わせながらジャッジを行いジークの勝利となるが
「がぁっ!!?」
「ジ、ジーク!?」
突如として膝を付くジーク、その表情は苦しみに染まっている。
「如何したんだ!?」
「あ、あの野郎……とん、でもない……大喰らいだ………」
そのまま倒れこんだジーク、命に別状は無いと思われるがギンタは
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ