決勝!最凶世宇子!!前編
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(必殺技が通用しなくても…俺一人ならぶっ倒れるまで戦う…けど、このままじゃみんな…みんな…)
「何を迷ってる円堂ッ!!」
俺は叫んだ。
「雷藤の言う通りだ…!まさか俺達のためにだとか思ってるとしたら…大間違いだ!!」
「最後まで諦めないことを教えてくれたのはお前だろう!!」
傷つき倒れた俺たちの姿を見て、試合を投げそうになっていた円堂…そんな円堂に叱咤の言葉を投げかけたのは、他ならぬ俺たち自身だった。
さっきまで一人残らずフィールドに倒れこんでいた俺たちは、円堂を立ち直らせるためにもう一度全員がよろよろと立ち上がった。
(なんて…なんてバカなんだ…!仲間を理由に諦めようとしていたのは俺だ…!俺自身だ…!信じてくれる仲間がいる限り…俺は何度でも立ち上がる!!)
決して最後まで諦めまいと再び世宇子への闘志を俺たちは表した。
だが現実は甘くなかった。
攻撃では俺・豪炎寺・鬼道の3人がかりでも世宇子のDF一人抜くことができず、守備では土門・影野・壁山の3人がかりでもアフロディ一人止めることができず…世宇子に比べて雷門はあまりに無力だった。
「ディフェンスは攻撃陣を徹底的に狙え!オフェンスは守備陣を!キーパーは重点的に!」
そんな中容赦ない指示を出し始めたアフロディ。
その気になれば点なんていくらでも取れるだろうが、あえて雷門全員を叩き潰して試合を終わらせる気のようだ。
立ち上がった俺たちも、世宇子の殺人技を受け続けてますますボロボロになっていった。
「これ以上見てられません…!」
「ダメよ、目をそらしちゃ…!」
「みんな必死に戦っているんだから…私達もその戦いから逃げちゃいけないわ…!」
公開処刑といった方が伝わるだろうか…あまりにむごいその光景に、マネージャー達も直視することすら耐えかねていた。
雷門イレブンが再び力尽きるのも時間の問題か…とその時、アフロディが意外な行動をとった。
なんと攻撃の真っ最中にわざわざボールを外に出して試合を中断し、全員ベンチに戻り水分補給し始めた世宇子イレブン。
「あれ、変じゃない…?全員同時にって…」
「確かに試合中の水分補給は重要だけど、試合途中に全員がベンチへ戻ってなんて見たことがない…」
「い、言われてみれば…」
「2人とも、来て」
そんな怪しい世宇子イレブンの様子を見て、あの水に何かがあることに気づいたマネージャー達。
すかさず水を運んできた連中を尾行して、その正体を突き止めようと後を追った。
「誰も中に入れるんじゃないぞ」
「はっ!」
そして心美達が辿り着いたのは、2人のガードマンに守られたいかにも怪しい部屋…あの水はここで作ってるみたいだった。
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