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イナズマイレブン〜クロスライジング〜
決勝!最凶世宇子!!前編
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!はっ…!はっ…!」

円堂の中でとてつもない怒りが膨れ上がって、もはや普通に息をするのすら困難な様子。

まさかここまでの怒りをあらわにするとは…これは普通に試合を始めるのも一筋縄じゃいかないかもしれない。そんなときだった。

ぽんっ

「…!」

そんな円堂を正気に戻したのは豪炎寺の手…豪炎寺に振り向いた瞬間、円堂はその顔に夕香ちゃんの姿がダブッて見えた。

豪炎寺もまた、影山に夕香ちゃんを殺されたも同然の身。今の円堂に限りなく近い怒りを、この試合の前に乗り越えてきたんだろう。

「円堂君…!」

「円堂…!」

「円堂!」

「キャプテン!」

そして円堂の背中を押すように俺たちは声をかける。

俺たちの気持ちが伝わったのか、あれほど荒々しかった円堂の呼吸もようやく普段通りに戻った。

「…監督…みんな…こんなに俺を思ってくれる仲間…みんなに会えたのはサッカーのおかげなんだ…影山は憎い…!けどそんな気持ちでプレーしたくない、サッカーは楽しくて面白くてワクワクする…ひとつのボールにみんなが熱い気持ちをぶつける、最高のスポーツなんだ!だからこの試合も、俺はいつもの俺達のサッカーをする!サッカーが好きだから!」

(円堂…!お前ならそう言うと信じていた…影山のように恨みでサッカーを汚すのではなく、愛するからこそサッカーをする…!辛い特訓に耐え、よくこの決勝の舞台までやってきた…きっとその痣だらけの体が応えてくれるはずだ…!)

ついに影山への恨みを振り払い、いつも通りのサッカーバカな気持ちで決勝に臨む円堂。

円堂の言葉で完全に腹をくくった監督は、いよいよ決勝の戦闘準備のために俺たちロッカールームへ向かった。

俺はここにくる前に、病院に寄り、痛み止めを打ってきた。効果は二時間半とのこと。

ここにくるまでに約三十分…。
あと二時間しかない。
まあ延長戦にならない限りは大丈夫だろう。

そして俺たちはグラウンドに足を踏み入れた。

ドワアアアアアアアアア!!

「うおっ…!?」

《雷門中、40年ぶりの出場でついにこの決勝戦まで登りつめた!
果たしてフットボールフロンティアの優勝をもぎ取ることができるのでしょうか!》

そしてユニフォームを着た俺たち雷門イレブンがフィールドに戻ってくると、観客席にはいつの間にやら超満員の大観衆が集まっていた。

《さあ間もなく試合開始です!!》

今日のスタメンは

FW雷藤 染岡 豪炎寺
MF鬼道 一之瀬 マックス
DF風丸 土門 壁山 栗松
GK円堂

この布陣で決勝戦に挑む。

「いいかぁみんな!全力でぶつかればなんとかなる!勝とうぜ!」

「「「おお!!」」」

そしてとうとう試合開
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