決勝!最凶世宇子!!前編
[1/7]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
ついに決勝戦のスタジアムに着いた。
俺たちはゴクリと息をのみ近付いた。扉には紙が張ってある。
──────閉鎖───────
「──って閉鎖してるっ!!」
俺は思わず叫ぶ。
これまで全国大会の試合を行ってきたスタジアムが突然の閉鎖。
なぜ急に閉鎖になったのか、今日の試合は一体どうなるのか、まったくワケが分からず俺たちが呆然としていると…。
「だ、誰もいないぞ、どうなってんだ…?」
ピリリリリ ピリリリリ
「はい…はいそうです、えっ…?どういうことですか!?今さらそんな…!」
「誰からだ?」
「それが…大会本部から、急遽決勝戦の会場が変わったって…」
その時お嬢の携帯にかかってきた一本の電話、それは決勝の会場がこことは別のスタジアムになったことを知らせるものだった。
そんなとき空中で音が響いた。
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
「な…!なんだあれ!?」
「まさか…決勝戦のスタジアムというのは…!」
「あ…あそこか!?」
まさに神殿のような巨大な城ではなくスタジアムが空中に現れた。
そしてそのスタジアムから、長い長い階段が現れ、俺たちはスタジアムに向けて階段に踏み出したのだった。
「こ、ここが試合会場…!」
「決勝当日になって世宇子スタジアムに変更…影山の圧力ね。どういうつもりかしら」
「…円堂、話がある」
突然空中に現れた決勝の舞台、世宇子スタジアムに乗り込んだ俺たち。
何やら監督が円堂に話したいことがあるようだ。
「大介さん…お前のお祖父さんの死には、影山が関わっているかもしれん」
「え…!?じ、じいちゃんが影山に…!?」
「ひ、響木監督!なぜこんな時に!?」
なんといきなり円堂におじいさんの死は影山が関わっているかもしれないとバラして、円堂に激しいショックを与えてしまう監督。
大事な決勝の前だというのになぜこんな真似を…。
(決勝の前に選手の心を乱す監督は失格だろう…しかし、これは今でなければダメなんだ。影山の陰謀でフットボールフロンティア決勝に出られなくなった俺達は、ショックから立ち直れず運命を呪い、そしてサッカーから離れてしまった…だがそれは間違いだった。恨みにとらわれたせいで、サッカーという大事なものを失ってしまったからだ…。もし影山への恨みでサッカーをしようというのであれば、俺はこの場で監督を辞め試合を棄権する…大好きなサッカーをお前から奪わないために)
そんなことを思いながら響木監督は円堂に話していた。
円堂のおじいさんの死の真相を知らされた円堂が、影山への恨みを引きずらずにサッカーを続けるには曇りのない心で影山を乗り越える必要があるってことだ。
「はっ…!はっ…
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ