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ある日ある時、ある世界で
INNOCENT's World : Side of her
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「さっきの練習の感じだと馴染んできたみたいだし、少し手合せしてみよう」

「うん、オッケー。ステージとかの設定はさっきと同じでお願い」

「新方式のテストだもんな、了解。……そういや、さっきローダーで当てたカードも使うのか? デッキ組んでたってことはスキルカードだろ?」

 うーんと、と一瞬考えた紗那だったが、すぐに首を振って疾風に楽しそうに笑いかけた。

「時と場合によるから秘密。それに一応勝負なんだから、手の内を明かしたりはしないよ」

「……上等だ」

 と、挑戦的な紗那に疾風もニヤリと笑って返す。二人とも笑ってはいるが、睨みあって火花を散らしていた。そう、先ほどの戦いでも負けず嫌いを発揮していた二人。練習の的当てですらあぁだったのだ、本番のデュエルともなればそれがさらに顕著に出てくるのも当然なのかもしれない。







 先ほどと同じ空ステージのフィールドにダイブして変身した疾風は、同じく現れた紗那から距離を取ってリラを構えた。こちらに振り返って刀を抜く紗那を見つつ、疾風はリラに話しかける。

「行くぞ、リラ。相手は紗那だ、手合せとはいえ油断しないようにな」

【了解しました、マスター】

 一息置いて、二人は同時に至近距離まで接近して切り結ぶ。疾風が両手の剣で攻めているというのに、紗那はその全てを回避し、刀一本で防ぎ、しかも隙を見て攻めてくる。舌打ちした疾風は紗那が振り下ろした刀を剣で挟むように受け止め、刀身をスライドさせて角度を変え、銃口から魔力弾を連射した。

「っと!」

 しかし紗那は下に落ちることで全て回避し、逆に刀から苦無を複数射出して反撃してきた。今度は疾風がそれを後ろに回転しながら回避するが、その間に距離を開けられたようで紗那を見失ってしまい、慌てて上下も含めた全方位を見回して姿を探す。これが空中ステージの難しいところで、地上と違い三次元的に警戒しなければならないので必要とされる注意力が桁違いなのだ。

「……いねぇ? どこ行きやがった!?」

【……マスター、下方八時! 同時に三時方向から魔力弾、手裏剣タイプ!】

「マジかよ!」

 疾風はまず手裏剣を迎撃しようと両手の剣を縦に連結させ、一本の大きな剣へと変形させる。この形態はロングソードモードといい、近い間合いの戦闘では刀身が長い分取り回しが難しいが、一撃一撃の威力が高いので大ダメージを与えやすい。そのままリラを横に振るって手裏剣を撃ち落とし、振り返って突進してきた紗那を受け止め、鍔迫り合いのような状況に持ち込んだ。

「相変わらず大した空間把握力だなぁオイ! 普通魔力弾でコース誘導して斬り付けるとかできねぇぞ!」

「あっさり迎撃しといてよく言うよ、まった……くっ!」

 疾風に答
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