INNOCENT's World : Side of her
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からリンクとも相談してたんだけど……私今、手裏剣とか苦無とかの魔力弾を手で生成して投げてるじゃない? それを刀から射出するようにしたら、何をしようとしてるのか予測させにくくできるんじゃないかな、って……今日はそれを試してみたいの」
「なるほど……確かに。んじゃ、トレーニングモードのシュタゲ(シューティングターゲット)ステージがいいな。俺が設定しとくよ」
「うん、お願い。私がそっちに合流するね」
紗那は疾風に笑い、シミュレーターへと向かう。疾風もそれを見送ってシミュレーターに入り、自分のセーブデータが保存されたデータカートリッジを挿入してゲームの設定を始めた。トレーニングモードはその名の通り対戦ではなくプレイの練習ができるモードだ。空中に浮いた的を撃破して攻撃の練習をしたり、飛ぶことが苦手なデュエリストが飛行練習をしたりすることができる。他のデュエリストの参加をオフにしておけば誰かが乱入してくることもないので、もっぱら新しい戦術を試したりするときにはこのモードを使う。ステージセレクトではシンプルに「空」を選択した。
「……うし。設定完了、っと。紗那、いけるぞ」
全ての設定が終わって間違いがないことを確認し、疾風はスタートのボタンを押した。同時にシミュレーターが隣通しでなくても、ステージ選択などを他のデュエリストと相談できるように設置されているチャットモニターの画面に声をかける。そこには紗那の顔が映っており、疾風の言葉を聞いて微笑んだ。
『オッケー。じゃあ、いこう』
そして二人同時に、ブレイブデュエルを開始するためのキーワードを叫んだ。
「「ブレイブデュエルスタンバイ!」」
ステージに到着した疾風は、紗那と合流しようと振り向いた。するとちょうど制服姿の紗那が目の前にやってきたところだったので、疾風は早速デッキから変身用のカードを二枚取り出した。
「疾風、おまたせ」
「おう。……んじゃ、やっか!」
「うん! せーのっ!」
二人同時に手にしたカードをスラッシュし、変身コールを叫んだ。
「「リライズ・アップ!!」」
叫びと共に二人の体は光に包まれ、それが晴れると二人の変身が完了していた。疾風は視線を下ろし、自分のアバターがいつもの通りの格好であることを確認して一つ頷く。白い法衣のような衣装がベースになっていて胸には剣十字と言えばよいのだろうか、赤い十字架が手裏剣のように尖ったマークがあり、そこを中心として全身に赤いラインが広がっている。腰骨の辺りには武器をかけておくホルスターがある。両手には彼の武器である銃剣を握っていた。
メカニカルな拳銃型のフォルムに円柱型の銃口がついており、銃本体の下の部分にある銀色のパーツから赤とオレンジが混ざっ
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