月下に咲く薔薇 15.
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ッドマーズなど、今回海中戦を挑んでいる全てのZEXIS機とパイロットの共通点だ。
いや、水中戦特化型としてゲッター3だけは更にその上をゆくか。
ブラスタが牽制の為に撃った狙撃用の2発は、角の先端を光らせたブルダモンを上手くその場に足止めさせる。
と、直後に何かが直線を描き、敵のDフォルトを貫通した。光源を持たない海中で、活性化したDフォルトが半球状の多色光を形成し消える。
ブルダモンは、水中に気泡を発生させ苦悶した。
ライフル弾が1発、海面の遙か上からほぼ垂直に撃ち込まれたのだ。
『クロウ、そいつは俺に任せろ!』
「ミシェル!? お前の弾だったのか」
SMSの名スナイパーが、更に1発を叩き込みながらクロウに役割の交代を促した。
『満を持して主賓の御登場だ。アイムのアリエティスが、クロウ、お前の真上にいる!』
「知ってる。何をやったのか、そいつを信じる気にはならねぇがな」
『奴は本当に、ライノダモンを自分で始末した』話しながら愛機で海中を進みブラスタの横を通過するのは、甲児の操るマジンガーZだ。『ここは俺達に任せろ! 海の中じゃ、どうしたって動きが鈍くなる。上からアリエティスに狙われる前に、早く!』
ジェットスクランダーと合体したマジンガーZが、接近しては離れ、ブルダモンを中心に据えた高低様々な円を描き始める。敵の姿を次元獣の眼前にちらつかせる事で、上昇中無防備になるブラスタを支援するつもりなのだろう。
「わかった!」
非常に不本意ではあるが、致し方ない。仲間達はアイムの様子から、某かの危機感を肌で強く感じ取っている。
ブルダモンを一瞥してから、クロウは次元獣をミシェルと甲児に委ねブラスタで一気に海面を目指した。
愛機の左腕を海面方向へと突き出し、切っ先を持つ盾バンカーに海水を裂かせる。
まずバンカーが、そして機体とフライト・ユニットが、水飛沫を散らせ空中に踊り出た。ブラスタがそのまま上昇を続けると、ティエリアのヴァーチェがすぐ上を押さえる。
『何をしている!? 迂闊に接近するな!』
「安心しろって。相対距離を読み誤る俺じゃないさ。…ただ、少しばかり奴に用があってな」
件の機体は、ブラスタが空中で敵と識別している唯一の反応だ。最強技であるジ・エンド・オブ・マーシレスの間合いには入るまいと、間合いには細心の注意を払う。
しかし、400メートル以上の高低差をつけたつもりが、静止して数秒も経たぬうち、たったの50にまで詰め寄られていた。
『野郎!!』
小さく罵るオズマの心境に同調できる程、複数機による包囲網すらアイムの前では意味を成さない。
当然、悪戯に食ってかかるZEXIS機は1機もなかった。相手は、MS以上の機体サイズで、スコープドッグ並の敏捷さを実現してみせるアリエティスだ。
ブ
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