第3章 リーザス陥落
第63話 襲撃の魔人サテラU
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の力は抜けただろう。
「……きました。皆さん。もう少し、後数十秒でここに来ます」
メルフェイスが先を凝視した。
魔法で、この通路の先を見る事ができる様に監視魔法を設置したのだ。……女が1人、近づいてきているのが判った。
「よし。かなみとオレは左右から。……志津香達、その後は頼んだぜ?」
「ええ」
「判りました」
それとアイコンタクトを最後に、別れた。必ず勝って生き残ろう。そう胸に秘めて。
………だが、敵の戦力は、遥か強大。
足音が聞こえてきた。
それは、普通の人間のものと何ら変わらない物。でも、なぜだろうか、ありきたりな足音の筈なのに、絶望の様に聴こえてくる。だが、行かなければならない。決して引くことのできない戦いだから。
「今だ! 行くぞ!」
「はいっ!!」
ミリがドアを蹴破る音と共に、かなみも飛び出した。
「ふーん。そんなトコに隠れてたんだ。ま、サテラには関係ないけどな」
「舐めんじゃねえ!! 引っ捕えて、存分にその身体を嬲ってやる!」
「やぁっ!!」
ミリとかなみの攻撃が同時に、ヒット。だが、まるでダメージがないと言う事が判る。ダメージどころの話じゃない。攻撃が、当たらない。サテラの身体に当たる前に何かに当たって、防がれたのだ。防いでいる様子は一切無いと言うのに。
「サテラ、遊んでる場合じゃないんだ。さっさとどけ」
「っ!!」
サテラの鞭は、かなみを捉えた。
……尋常じゃない速度の攻撃だったが、何とか飛び退くことができた。
「へー、ザコの癖に、動きは早いじゃん。ザコ、って言う虫って所か?」
「舐めないで!! リーザスの為にもっ、あんたを倒す!!」
かなみは、両の手を合わせて、構えた。
物理的な攻撃は、なぜか防がれてしまう。……ユーリが言っていた特殊結界と言われているもの、だろう。ハニーに魔法が通じないようなものだろうか。
「火丼の術!」
ならば、これでどうだ。
物理攻撃でも魔法でもない、忍術の1つ。魔法とは概念が違い、そして物理攻撃でもない。だが……。
「なにコレ? 全く熱く無いんだけど」
「なっ!!」
炎の中で、あの女は悠々と立っていた。まるで 通じていない事は一目瞭然だった。かすり傷1つ負わせる事が出来ていない。
そして。
ぎゅるるる!!!
サテラは、凄まじい速度で鞭を振るい、風圧を持って炎を消し飛ばしてしまった。最大の火力で放ったかなみの炎は、まるでマッチの火の様にあっという間に消し飛んだ。……それは かなみ、諸共。
「きゃあっ!!」
かなみは、吹き飛ばされ潜んでいた部屋の壁に激突。
「ぁ……(ゆー……り、さん……ご、ごめん
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