舞い降りる翼
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ことになり、俺はまっすぐ帰路についた。
「痛っ! 」
帰っている途中、頭が急に痛くなり額に手を当てる。なんなんだよ?
【ザザ……ナンス…ザザザ…】
【ファザザザザ……ナル…ザザ…】
頭の中に靄がかかった、知らないはずの映像が流れ始めどんどん頭痛が酷くなっていく。
【皆ザ……しだ…】
「ぐっ! 」
頭を押さえながらなんとか歩くも、孤児院を目の前にした所でその場に膝をついた。
【生き……どん………うと、…んな……状況でも……その……て自分……負け……ように、……さい……】
「がっ……ぁ…! 」
やがて激痛となり、そのまま気を失った。直前に見た映像は、なぜかとても大切な人の言葉だったような気がした。
ーーー−−
「あっ。目を覚ましましたかレイ君? 」
目を開けると、すぐに自分の部屋だと気づき起き上がる。それと同時に扉が開きレイナが入ってきた。
「………ここは…孤児院か。にしてもタイミングよく来たな」
「まあ偶然ですけどね。それよりも大丈夫ですか?孤児院の前で倒れていたのでビックリしましたよ」
レイナに言われ、倒れる前の事を思い出す。今のところ痛みは引いており先ほどの激痛が嘘みたいだ。それに何か見てたような気がするが、全く思い出せない。
様子を察したのか、レイナが俺の右手を自分の両手で包んできた。
「レイ君。大丈夫ですか? 」
「ああ、心配かけたな。もう大丈夫だ」
ベッドから出て居間へと向かう。レイナもついてきて、居間に来るとまだ子供達は帰ってきておらず誰も居なかった。
「…………テレビでも見るかなぁ」
リモコンを持って電源を点けようとすると、携帯から電話が鳴った。
「誰なんだよいったい……」
俺の連絡先知ってんのは孤児院の連中だけだし……まさか拉致られたとかないよな?恐る恐るポケットからスマホを取りだし、発信相手を見ると知らない番号だったので、一瞬出るか迷ったがすぐに出た。
「もしもし? 」
『もしもしカグラ君。アマネよ。今すぐいちば模型店に来なさい。他の皆も来てるから急ぐように。十分以内に来なかったら学園中に言いふらすから覚悟するように』
「テメ!何で俺の番号知って『それじゃあ待ってるわよ』……」
一方的に用件だけを伝えられてすぐに電話を切られた。てか今からかよ!
「あの悪魔女!一方的に用件だけ言いやがって!てか十分で行ける距離じゃねえよな!? 」
俺は部屋から自転車の鍵と財布等を取りに行き、すぐに靴を履いて自転車に殴り込むように鍵を差し込んだ。
「レイ君。いってらっしゃい」
「いってくる!覚悟してろよあのやろ
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