Fate/stay night
1126話
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離攻撃の手段を持っているのは確実だ。
更には今日の戦いでも理解したけど、サーヴァント殺しともいえるあの結界も厄介だ。
遠距離の攻撃手段……と、紅茶を飲みながら考えていると、ふと綾子の姿が目に入る。
美味そうに紅茶を飲んでいる光景。
いや、俺が言いたいのはそういう事ではなく、綾子の能力だ。
半サーヴァント云々じゃなくて、人間としての能力。
つまり、色々な武芸を習っているというそれ。
確かにサーヴァントには魔力とは関係ない物理攻撃は効果がない。
けど、それはあくまでもサーヴァントであれば、だ。
マスターの方は人間なんだから、物理攻撃を仕掛ければどうにかなる可能性はある。
それこそ、筋力A++の俺が石を思い切り投げてやれば、それはサーヴァントならともかく、普通の人間の魔術師にとっては致命的な一撃となるだろう。
そうなれば、当然キャスターやアサシンもマスターを庇いながら戦わなければならず……いける、か?
「凛、一応何とかなる……かもしれない方法は思いついた」
そう告げ、思いついた内容を話していく。
もっとも、この物理攻撃……というか力業でどうにか出来るのは、あくまでもマスターのみだ。
投げる石に魔力を付与出来たりすれば話は別なんだろうが、生憎俺の場合は魔力を生み出させてもそれを利用して魔術を使ったりは出来ない。
出来るとすれば、魔術を使える凛だろうが……
「なるほど。無策のまま挑むよりはいいかもしれないわね。ただ、アサシンが暗殺者の類じゃなく侍であるというのを考えると、バーサーカーと戦っている時に何らかの手段で急襲されるという危険性は少なくなったようにも思えるのよ」
「うん? ……まぁ、確かに」
俺が戦ったアサシンは、確かにアサシンというよりはセイバーというクラスの方に相応しい能力を持っていた。
能力というか、戦闘スタイルか。
ともあれ、あの佐々木小次郎であれば、確かに戦闘中に気配を消して接近し、マスターを殺して即退散といった真似はしないように思える。
能力的な問題ではなく、趣味じゃないとかそんな理由で。
ただ……
「唯一にして最大の問題は、令呪で命じられるかもしれないって事だろうな。現状では俺達の組が聖杯戦争に参加している中で最も戦力が高い。……綾子もいるしな」
チラリ、と数奇な運命で半サーヴァントとでも呼ぶべき存在になってしまった綾子へと視線を向ける。
「何度でも言うけど、あたしは聖杯戦争に関わるつもりはないからな」
即座にそう告げてきた綾子に、分かっていると頷く。
確かに綾子は聖杯戦争に関わるつもりはないのだろう。
だが、そういう手札があるというのを見せるだけでも十分な効果があるのも事実だ。
……もっとも、それをやる為に
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