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禁じられた舞台
7部分:第七章
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自分を嘲る調子であった。
「何がどうなるかな」
「けれど助かって何よりですよ」
「そうだよな。それはな」
「全くだ」
 スタッフ達も若田部の今の言葉に頷く。
「とにかく。今は動けませんけれど」
「ああ」
 高山は若田部の言葉に頷いたうえで自分にかけてきたスタッフ達の言葉に応えた。
「助かったことは何よりです」
「祟りにあってもな。けれどな」
 高山の声が考えるものになっていた。
「これからは。そうしたことも頭に入れておくか」
「そうですね。やっぱり世の中目に見えない何かがありますから」
「それは」
 若田部もスタッフ達も彼の今の言葉に応えてその通りだと述べた。とりあえず彼は命は助かり以後は横紙破りもかなりなおった。それがこの禁じられた舞台の上演と事故の後なのでこの話もよく知られることになった。それが今ここにも書き残されることになったのである。


禁じられた舞台   完


                   2009・3・26

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