四話:つかの間の日常
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存在かを思い出す。
ザフィーラとシャマルはともかく二人は完全に武器持ちなのだ。
「我らもこうして武器を所持していますが全ては主はやてをお守りするためです」
「それに待機状態にしておけば安全だしな」
「主の意思に反して騎士の魂を抜くことはありません」
要するに切嗣を警察に引き渡すのなら二人も引き渡さなければならないのだ。
最も、切嗣はともかく二人に関しては色々どころではない問題が発生するだろうが。
とにかくこうして八神家にはくしくも三人の犯罪者がいることが発覚してしまったのである。
はやてはしばらく考え結論を下す。
「……バレんなら犯罪やないよね」
この夏はやてはちょっぴり大人になった。
それが良い方向にかどうかは誰にも分からないが。
八神切嗣は窮地に立たされていた。知り合いの葬式と偽りイギリスに赴きグレアム達と密会を行った所までは問題はなかった。
簡単ではあるが訓練を行い感覚を取り戻したのも収穫だ。
最終段階までの計画も誤差はあるだろうが揺るがないだろう。
ならば、八神切嗣を襲った問題とは何なのか。
それは彼が衛宮切嗣ではなく八神切嗣だからこそ起こる問題だった。
「お土産を買ってなかった……」
余りにも昔の感覚に戻り過ぎて父親としてやるべきことを見失っていたのだ。
尤も、はやてのことを考えるだけで心がどうにかなってしまいそうだったのでお土産まで考えろというのも酷な話だが。
何とか帰る間際で気づいて紅茶だけは買ってきたがこれでは心もとない。
他にも何かなければ申し訳が立たない。まあ、葬式帰りに旅行帰りのようにいっぱいの土産というのも不謹慎のような気もするがそれはそれである。
「仕方がない。紅茶はあるんだ、お茶請けにケーキでも買っていこう。ヴィータちゃんを味方につければはやても強くは言えない……はず」
一縷の望みにかけ切嗣はケーキを買うことを決断する。
その姿を見た者がいるなら妻を怒らせて帰りづらくなった旦那かと思う事だろう。
(高町なのはの件もある。翠屋にでも行ってみるとしよう)
今から数か月前に起こったロストロギア事件。
その際にここ海鳴市にはジュエルシードと呼ばれるロストロギアがばら撒かれた。
当初は自らの裏のコネを使って秘密裏に処理をしようと考えていた切嗣だったがそれはユーノ・スクライア、高町なのは、フェイト・テスタロッサの登場により止めた。
計画最終段階まで身元が割れるわけにはいかなかったので自分達以外の人間が処理をしてくれたのは大いに助かった。
もっとも、何度か海鳴市が崩壊の危険に陥りそうな時もあったが。
(しかし、高町なのはが魔法を知ってしまったのは痛手だ。蒐集対象として
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