3話 死の商人 9.20 11:40 ルナツー
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遡ること9.19 ジャブロー本部 大会議室
レビルを始めとする有力将校たちが楕円形の卓上を取り囲んでいた。
暗燈な部屋に大画面のモニターにて先のサイド7の実験データ詳細を始めとした各地のプロジェクトの進捗を議論していた。一通りの話を終えるとレビルが語り始めた。
「結論を言おう。ゴップ大将の政府への働き掛けにより、こちらのデータとセットにV作戦の継続について異論の余地はないと思われる。特にサイド7のホワイトベース隊のデータが実に良質だ。レイ大尉の技術への才能はわが連邦に勝利をもたらすであろう。そこでだ。ホワイトベースをジャブローへ移送し、V作戦をより確実なものとしたい」
異議なしと各将校が声を上げる中、ゴップだけがゆっくり手を挙げた。
レビルはゴップに発言を許可した。
「えー、各皆々様。このデータによると連邦の国力ならば必ず成功するに間違いはないが、もう少し時期を早めてはいかがかな?」
議場はどよめいた。レビルがそれはどういう意味かと尋ねた。
「我々の作戦は地上での量産だ。それを宇宙にも拠点を設け倍のスピードで作戦を実行する。各コロニーからはジオンの脅威から悲鳴が上がっている。これを打破するには地球だけではいささかスピード不足だ。」
「だが、当てがあるのかね」
「もちろん。メラニー・カーバインと既に内諾を取ってある」
アナハイムの社長の名前が出ると再び議場が大きくどよめいた。ヴィックウェリントンやハービックが軍事産業で連邦の主だった仕事斡旋先だった。それが一家電や通信分野の精通した企業が予算を組んで軍事へ参入することは不安の何物でもなかった。
「安心してほしい。取り付けたのはとある有力な議員だ。この提案もその議員からだ。決して軍閥ではない。というよりもはや議会がその方向へ進んでいる。選挙対策でもあるからな」
レビルはゴップの話を聞くとため息を付き、決を採るまでもなくその方向で軍は動くことになると皆へ了解を求めた。会議が終わると高官たちが本当に戦争に勝つ気があるのかとボヤキながら各部署へ散らばっていった。
ジャブローの会議にが終わると、急ぎ場やに自室へかけこんだ将軍がいた。
彼は暗号通信回線にてある人物に会議の報告をしていた。
「で、連邦はその持ちうる国力を実績のない企業へ費やして勝利を得ようというのだな将軍」
通信相手のその男は軍事基地内の暗室で通信中のモニター前で趣味の陶器を大事そうに磨いていた。
将軍は話を続けた。
「そうだ。ジオンにあって連邦にないものそれはモビルスーツだけだ。先のルウムで沈痛な思いをした軍部は目には目をということだ。アナハイムは北アメリカの企業だ。月にも拠点がある。両方ともジオンに近しい場所にあることからいろいろノウハウがあるのではと提案された
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