暁 〜小説投稿サイト〜
ひねくれ騎士(ナイト)の|生存報告《ライブレポート》
二車 奏真T
[5/5]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
学することに。」
「同士よ。」
浅桜の手を掴んで涙ぐむ。
「そうかそうか。俺と同じか、お互い災難だったな。」
「でも、あたしさ。この力を人の役に立てるって素晴らしいことだと思うんだよね。だから、一人前の守護者になって平和を守りたいんだ。」
どうやら違ったらしい。俺はすぐさま手を離し子供のようにそっぽを向いた。
「なに女の子の手を勝手に掴んどいてその態度って。高いんだぞ。」
浅桜が怒る。
「うるさい。せっかく普通に生きたい同盟ができたと思ったのによ。」
そうこうしていると
「はーい。みなさん席に着いてくださいね。」
担任らしき教師が入ってきた。
「みなさん、おはようございます。では、昨日の連絡通りオリエンテーションをはじめます。」
いかにもベテランという感じの教師だ。
「それでは、みなさん第二実技室に移動してください。あー、昨日、保健室にいた二車君には自己紹介が、まだだったね。私はこのクラスの担任の笠木 冬至だ。一年間よろしくね。」
そう連絡するとそそくさと教室を出て行く。
「なぁ、浅桜。オリエンテーションってなにすんだ?」
ちょうどよく隣の席に座っている浅桜に聞いてみる。
「あー、そっか連絡行ってないんだ。生徒会の人たちに任せっきりだったし、まあ仕方ないか。二車はこの学校の成績のつけ方は知ってるよね?」
「あーまあ、要項に書いてある程度には。」
「成績は実技によるものがほとんどだから、まずは入学後すぐのテストとして一年生の能力を見る学内戦争、新人戦が行われるの。みんな中等部からきてるからこの日に設定されてるんだって。」
「ということはこれから戦うのか?」
息を呑んで聞く。確かに入学式の次の日に実力テストがあると聞いたがまさか実技とは昨日の今日でまた戦うことになるとは。
「でも、その矢先に昨日の事件でしょ、さすがに難しいだろうから今日は会場確認と対戦相手の確認、あとは代表者による模擬戦かな。」
「そうか、よかった。」
安堵の息をつく。
「事件の功労者さんが何安心してるの?」
「だってよ。戦いだなんてつらいだけだぜ。それにあれは運が良かっただけだ。」
「はいはい、じゃあ、行くよ」
そう言って浅桜とともに第二実技室に向かう。自分たちは不慣れなところがあるので鬼塚に案内してもらった。

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ