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ひねくれ騎士(ナイト)の|生存報告《ライブレポート》
二車 奏真T
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会長と話せてましたし」
今思い出したがあの後すぐに眠気が誘い眠りについたのだ。だから、咲夜の進入に気づかなかったのかもしれない。
「二車君、アドレナリンってすごいですね。」
そんなことを言いながら、真白は何かを渡してくる。見たところ俺のカルテのようだ。読んでみて驚愕した。
「すごいでしょう。なぜあんな風に会話ができていたか、とても不思議です。」
真白も引きつった笑顔を浮かべている。
「もう大丈夫、私が治してあげた。」
そういえばこの人普通に俺の布団に入ってきたな。真白に頼まれたからといって、普通、昨日初めて知り合ったような男にこんなことを施してくれるのか。それとも彼女は誰にでもこうなのか。少し疑問に思っていると。
「大丈夫ですよ二車君。彼女は彼女にしか見えない精霊を見ています。それで人を判断しているのです。あなたのように気を許すのはほとんど初めてですよ。」
察したかのように真白が説明する。
「でも、俺に精霊なんてついてるんですか?」
気になったので聞いてみた。
「うん、そうまにもついてる。多分、水の精霊。そうまをすごく大切に思ってるのがわかる。」
咲夜が答えてくれた。
「そのことで一つわかったことがあるんです。」
真白が思い出したように言ってくる。
「何ですか?」
「落ち着いて聞いてくださいね。聞いたらショックを受けてしまうので。」
唾を飲んで真白の目を見る。
「実は.........二車君の魔力は平均以下なんです。」
そこら中から視線を感じる。自分の教室を生徒会長直々に案内してもらったので無理もないかもしれない。もちろん、それだけではない。来る途中も聞いたがみなヒソヒソと襲撃者を撃退した謎の騎士、つまり、俺のことを噂しているのだ。確かにそれだけならまだ珍獣を見るような程度で済んでいるのかもしれない。だが、今俺に向けられている視線には明らかな敵意を感じるものがある。自分は今まで普通というものを演じ続けてきた。そのために周りからの視線を一層気にしており、自分が今どのように思われているのかある程度分かってしまう。
敵意の理由として考えられるのは自分が生徒会に入ったことが原因だろう。この学園の生徒会は学内で行われる定期テストと能力同士がぶつかり合う学内戦争のシングルランカーのみ入ることができる。生徒会は生徒会長、副会長、書記、庶務2名によって構成される。しかし、例外としてシングルランカー以外から選ばれることがある。それは生徒会長に選ばれた時だ。生徒会長の成績がテスト・戦争ともに一位である場合、自分の望む生徒を一人生徒会に加えることができるのだ。
つまり、自分は生徒会長に選ばれて生徒会に入ることになり、会長を慕うものや努力して生徒会に入ろうとしている奴からは目の敵になっているのだ。
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