暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第61話 魔人再来
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んな子を騙して捕まえようとしているのだから、良心も痛む。……曾て、何の罪もない女の子たちを攫ってきたかなみだけど、こればかりは 本当に慣れる事はない。……慣れたくも無かった事だ。

「レイラさんの為、だから……。直ぐに解放するから」

 かなみは、ユニコーンの身体を抱きしめて、頭を撫でながらそう言っていた。

「ぐふふ、よしよしかなみ。よくやってるな? さーて、ユニコーンの蜜は 興奮させないと湧き出ないからな〜。おい、シィル フラッパ草を探してこい」
「はい。ランス様」
「はぁ、そう言う類の情報は持ってるんだな……」

 ランスとシィルの会話を聞いていてため息を吐くのはユーリ。横で聞いていたミリは、知らない名前の草だから。

「何なんだ? そのフラッパ草って言うのは」
「ん。聖の属性を持つ生物に対する性的興奮剤。所謂、媚薬。と言った所だ。蜜を取るにはその方が早いだろう」
「へぇ……、お? なら それをかなみや志津香に……」
「人間には効かん」
「なんだ、つまらないな……」

 ユーリの言葉にミリは、残念がっている。

「はぁ……、ランスとミリって何処か似てるな……」

 フェリスは、ミリとユーリのやり取りを見ていて、そう思わずにはいられなかった。……漸く気づいたのである。

 そして志津香とかなみはユニコーンを連れてきた。

 傍には、男もいるからか、ユニコーンは恥ずかしそうで、暗そうな表情をしていた。良心が痛むのは、仕方がないと思えるが。

「よーし、よくやったな! ぐふふ……、そろそろシィルがフラッパ草を取ってくる筈だからな。ぐふふ……」

 ランスはま〜〜ったくそうは思ってなさそうだ。かなみと志津香は、その草については知らなかったから、何の事か?と思っていたが。ユーリが説明。

「はぁ、媚薬の事だ。シィルちゃんが探しに行ってくれているよ。あるかどうかは知らないが……これだけの森だ。無い方が有り得ないだろう」

 ユーリの説明を聞いた志津香は、頷くと 呆れた表情を作る。

「そんな事だけはよく知ってるのね。知識が片寄りすぎ。……まぁ、ランスだし?」
「そーよね。ランスだし」

 志津香の言葉にかなみも頷く。そして、誰も否定などはしないのである。

「(ぐふふ、マリアから聞いていて良かったな。あんな可愛い女の子モンスターは滅多にいないぞ? あへあへにしてやろう……ぐふふ)」
「ランスさま〜、フラッパ草ありました〜!」

 そうしている内に、シィルが帰ってきた。その手にはフラッパ草が握られている。探すのにはあまり苦労はしなかった様で、幸いだった。

「がはは! よーし、ショウタイムだ〜!」

 ランスは、シィルの手からフラッパ草を取ると、ぴょーんっ!と飛び上がりが
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