暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第61話 魔人再来
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 正直な所、対戦士最強の魔法じゃないか? とユーリは思えた。魔法も何度も喰らえば耐性が出来るのだが、全く追いついておらず、ランスの進撃を何度も防いでいるのだから。

「はぁ……、私の貞操、守れてて良かった」

 かなみは、ため息をし、安堵していた。

 この場では志津香のおかげで。そして、おそらく自分の貞操が無事なのは、間違いなく目の前の人のおかげ。

『リーザスを助けて』と、ユーリよりも前に ランスにまず言えば……、どうなってしまっていたか。……そして、何より ユーリが使うあの幻覚魔法が無ければ、どうなっていたか。感謝してもし足りなかった。

「良いねぇ。青春だねぇ……」
「ふん……っ」
「ああ、フェリスは違ったんだったな?」
「うるさい」

 何処か、不機嫌気味なフェリス。当然だろう。あの迷宮、ピラミッド迷宮での時、皆の前でヤられてしまったのだから。フェリスにとってみれば、アレからが悪夢の始まりだと言っていいだろう。

「はぁ、志津香、かなみ。頼むよ。ランスはこのままで良いから」
「誰がだコラっ! さっさと外せ!」
「馬鹿言うな。こんな所でお前に暴走されたら、捕まえるのも捕まえられん。ちょっとはおとなしくしてろっての。それとも、ランスは レイラが死んでも良いのか?」
「うぐ……おい! かなみ、志津香! あとでたっぷりと頂いてやるから、ありがたく思え」
「ぜ〜〜〜ったいイヤっ!!」
「プチ炎の矢」

 2人からの返答は、拒絶と無慈悲の炎。

「うぎゃあちゃあああっ!!!」
「……動けない所で追い打ちとはエグい。あの粘着って可燃性じゃなかったっけ……」

 志津香の容赦ない炎(それでも小規模炎だが)を見て思わず苦言するユーリだった。

「じゃ、じゃあ。私とかなみで言ってくるわ」
「ああ、頼む。志津香、かなみ」
「ん。……(わたしは……ゆーと……は、初めてを……って、何をっ!)っっ///!!」

 志津香は、俯かせながらそう呟く。声は小さかったし、その表情から心の機微を読む……、なんて事ユーリに出来る訳もなく。

「ん? どうした?」
「何でもないっ!」
「?」

 志津香は、不機嫌になり かなみと共に向かっていった。

 ユーリとのやり取りを見ていたミリはニヤニヤと笑い、フェリスはやっぱりイラっとしていたのだった。




 とりあえず、万が一逃げられる事を考えて、志津香とかなみの2人繋りでユニコーンを捕獲する事にした。志津香が誘導し、素早いかなみがユニコーンを捕える。……色々とシミュレーションをしていた 志津香とかなみだったが、ユニコーンはなんの警戒もせずに近づいてきた。

「……ごめんね」

 姿形は、殆ど女の子のそれだ。いや、純粋で可愛い女の子。そ
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