第3章 リーザス陥落
第61話 魔人再来
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に広がる湖は、遠目で見ると空の色と全く同じであり、正に水色、と言った所だ。
「スー、ココデマッテル。ココニイル」
「ありがとう、スーちゃん」
スーは、湖の入口付近で待ってるとの事。
……湖の様な場所は嫌いなのか?泳げなかったり……?とも想ったかなみだったけど、それは聞かないでおいた。
「うむ、本当に純粋な水色だな。シィル」
湖を前にランスは、そう言い。シィルは更に湖に近づいた。水面を覗き込んで目を輝かせる。
「わっ、ランス様。お魚がはっきり見えてますっ! 本当に綺麗ですね。底まではっきり見えます」
美しい風景にシィルは笑顔でそう言っていた。ピクニックに来た。とでも言わんばかりの感想だ。
「……ま、確かにね」
「うん。すごく綺麗」
志津香とかなみも同意見だった。女の子なら、そう言う感性だろう。目を奪われる程の美しさ。……それは 老若男女問わず、と言ってもいい。
「ん。……これくらい綺麗な湖じゃないと、ユニコーンが住めない、と言うからな」
「へー、そうなんだな。流石冒険者」
「まぁ、これは 嗜みみたいなもんだ。オレ自身が拠点にしている所の傍にある森だし」
ミリがそう言うと、ユーリは手をひらひらと振った。そんな時だ。
「ほら、いたぞ? ユニコーン。あそこだ」
フェリスが、気がついた。湖の中に現れた存在。ユニコーンだ。湖の中で 水浴びをしながら遊んでいる。
「ほほぅ……、あれがユニコーンか。がはは! 可愛いじゃないか 女の子モンスターの中ではピカイチだ!」
ランスは、鼻の下を伸ばしながら でへへ……と笑いながら見ている。シィルは 悲しそうに、かなみと志津香は呆れ顔で見ていた。ユニコーンは、どうやら皆には気づいていないようで、そのまま 湖の中で遊んでいた。魚とも戯れている様だ。
幻想的で、随分と絵になる光景である。
「さぁ、ランス様、捕まえましょう」
「うむうむ。これも正義の為だ!仕方ないだろう! ぐふふ、密を大量に摂取してやるぜ」
ランスは、両手をワキワキと動かしながら近づこうとするが、一先ず。
「まて。ランス」
ユーリがそれを止める。
……ランスは、ユニコーンに関して、その特性を知らない様だ。このまま、行かせれば逃げられてしまい時間のロスになってしまう。
「何なんだ、今からいい所なのだ邪魔するな! さっさと捕まえないと逃げてしまうじゃないか」
「違う違う。少し訊け。ユニコーンは ランスが行った所で捕まえられないって。ランスに限らず、男が近づくとユニコーンは逃げる。……逃げると言うより、消えると言った方が正しい。女の子モンスターと言うがどちらかと言えば幻獣種。聖女の子モンスターに近い存在なのかもしれないからな」
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