暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第61話 魔人再来
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…ある程度の事は判っているらしい。

「……おっと、急用が出来たな。と言うより早くレイラさんを助けなければならないから、さっさと行くぞ! スー。オレ様たちを最速でこの森から外へ出せ。色々とちょこまか動いていたから、出来るだろ?」
「ウン。コノアタリナラ 大丈夫」
「……そう言えば、そんな事出来たんだった」
「ええ、正直忘れてたわね」

 志津香とかなみも忘れてた。あれだけ、スーには逃げられたのに……。

「……そう、だったな。オレも忘れてたよ」

 ユーリも頭をかきながらそう言っていた。

「森を一直線に突き抜ける様な事ができたら、相当楽だな。この森は険しすぎるし」

 ミリは、そう呟く。
 撤退も攻め込みも両方が安易に出来る事だ。探りを入れる諜報にも、最大限に活用出来るだろう。だが、ユーリは首を振った。

「多分、それは無理だ。じゃないか? スー」
「ウン。ミラクルミー、コノ森ジャナイト」

 スーもも肯定した。
 スーが取り出したのはクルミのアイテム。どうやら 迷子になるのは、木々の幻覚が発生しているらしく、その多すぎる幻覚が人を迷わせている様だ。極めて実物に近い精度、自然が長年かけて生み出した代物な為、見破る事、突破する事が出来ない。だが、スーの持っているアイテムであれば、突破する事が出来る様だ。

「だが、森の中限定、って事でも、今は本当にありがたい。スー。宜しく頼めるか?」

 ユーリがそう言うとスーは、にこっ!と笑みを見せて両の拳を握った。

「スー! ガンバル!」
「おいこら! オレ様と反応が違うじゃないか!」
「人望の差じゃないの? 或いは器の違い?」
「やかましいわ、かなみ!!」
「ら、ランス様、落ち着いてくださいっ!」

 ランスの手をひょいひょいと躱しながらかなみはそう言う。シィルが抑えようとするけど、効果は今ひとつ……。かなみもランスも正直 煽られ耐性は、少ないのである。
 シィルの気苦労もまだまだ続くだろう……。

「ジャ、イクヨー! スー ノ ミラクルミー!」

 スーが力を入れた瞬間、周囲にあった筈の木々がまるで半透明になった。そして、普通であれば迂回しなければならない筈なのに、通り抜ける事が出来る。

 入り組んだ森の獣道でもなんのその。ものの数分、数秒で。

「ハイ、ツイタ!」

 森の入口についていた。

 これは、ミリの言うように便利だなぁ……と、皆 思わずにはいられなかった。















〜アイスの町・武器屋〜


 某時刻。武器屋のオヤジ事、オルガ・カーティスは束の間の平和? を味わっていた。

「はぁ、鬼畜の匂いがしねーから、アイツはこの町にゃ帰ってきてねーだろう
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