第3章 リーザス陥落
第61話 魔人再来
[2/14]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
!」
「あ、あぅ……、わ、判りました……」
粘着地面の粘着度は、使用者の魔力に比例して増してゆく。
志津香程の魔法使いであれば、その粘着力は凶悪の一言だ。でも、志津香はシィルには優しいから、それとなく、彼女に合わせて魔法を解いていたりもしているのだった。
一方、かなみはスーにある事を教えていた。それは、普通の女の子なら、誰もが思ってる事。そう信じている事。
「そ、そうだよ? それにスーちゃん。志津香の言うとおり、スーちゃんは女の子なんだから、そ、その……初めては好きな人と、なのっ」
かなみも、顔を真っ赤にさせながら力説している。スーは、頭を右45度に傾ける。
「好キ? 好キナヒト……、ラプハ ミンナスキ!」
「ん、んっと、そう言う好き〜じゃなくて………あ、あぅ……///」
「???」
上手く説明が出来ず、オロオロしてしまうかなみ。こんな時に、こんな所でするような話じゃないだろうに。
「はぁ、ほら。さっさと行くぞ。今講義を開催してる場合じゃないだろ?」
「は、はうっ!!!」
かなみは、ユーリの一言で、びくっ!!っと身体を震わせていた。
とりあえず、スーの案内の元、先へと進む。
かなみは ややげんなりとしていた。恥ずかしい台詞を言ってしまった……、と言う事もあるけれど、ユーリに一蹴されてしまった事もあるだろう。必死に頭の中で思い描いていたのに……、と。
「はは! まぁ、頑張んなって、かなみっ!」
「ひゃうっ!?」
そんな時だ。
背中に軽い衝撃が走った。かなみの後ろを歩いていたミリからだった。訊かれたら不味い相手は、沢山いる。……その中でもとりわけ ロゼ・ミリは要注意人物だ。
「ひゃうっ! って、マジで可愛いな かなみも。へへ。どうだい? 今晩くらい一緒に……」
「や、やですっ!! な、何ですか!? ミリさんっ」
「いやぁ、オレってさぁ。可愛く悶えてる乙女な処女を見るとついな?」
「つつ、ついじゃないですっ! もうっ! ユーリさんにまた怒られちゃいます! 早くいきますよ!」
かなみは、ぷんぷんと顔を赤くさせながら、そして怒りながら先へと進んでいった。
「うむうむ、今日もいつも通りだな!」
「はぁ……、あの超鈍感は」
ミリは、最後尾でそう頷き。
ちゃっかりまだいるフェリスは、悪魔とは言え一応女の子である事から、かなみに同情していた。
フェリスの言っていた、『ユーリを見ていると、イラッとくる』と言うのは、本当に間違いなさそうである。勿論現時点では……。
そして、スーの案内で森の奥へと足を踏み入れる。
人間は、滅多に入る事の無い森の最深部。人に踏み荒らされた形跡も全くない。目の前
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ