プロローグ
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も癒されるシチェーションなのだが、如何せん都合が悪い。
「底まで透き通って、反射しない・・」
orzな体勢で覗き込んでみるが、自分の顔が確認出来ない。
ーーーバサッ!
背後で何か動く音が・・素早く後ろを振り返る。
「なんだこいつは・・」
4メートルはありそうなクマ擬き生物がこちらを睨んでいた。
「ッーー」
私は本能的に危険を悟り後ずさった。
「Guluuuuuu」
クマ擬きは危険な唸り声を上げながら、私を狩るべく構えを取っていく。
「逃げるしかない!」
180度綺麗にターンすると、私は脇目も振らずに駆け出した。背後から迫って来るクマ擬きの気配。クマには背を向けちゃダメなんだったか・・・。夢中で駆け出した為後の祭りだ。うん?背後は川だった筈・・・
ーーパリンッ!バシャーン!
「Gyuoooooo」
悲鳴?何が起こったんだ。危険を承知で後ろを振り向く。
クマ擬き生物が溺れかけてる!
何故か川が凍りつき、クマ?の重みで割れたのだろう。奴の近くだけ割れている。クマは泳げる動物だと記憶しているが・・・
「氷が塞がっていく・・・?」
ジワジワと穴が塞がるように、割れた周辺が氷出している。あれでは思うように動けないだろう。心なしか、動きが鈍くなっているようだ。程なくして寒さ?で動けなくなった謎生物は沈んでいった。ぶくぶく。
「なんか知らんが助かった〜。」
私は今川の中腹に立っている。何故か氷上だが。先程は寒さなど、微塵も感じなかった・・・のに。
私は初めて自分の身体の異常に気が付いた。
ーー異様に身軽な体躯。身体から漂う白い靄のような冷気。そして極め付きは、3対の鋭い氷の羽根。
「おいおい、なんだこれは?ついにファンタジーの物語に飛び込んでしまったか!?・・・向こう岸に渡りますか。」
・・取り敢えず、対岸に向かう事にした。
「ふぅ〜疲れたぁ。顔の確認も一応しとこうかね。」
何せアレだけの異常が起こった後だ。何があっても不思議ではない。拾ってきた氷の破片を鏡代わりに顔を見た。
「髪の長さは変わっちゃいないな。色がオカシイけど。眼の色も変わっちゃってる。相変わらず、女々しい顔だけど。忌々しい。」
肩に触る位に抑えられた髪の毛。青色。爛々と輝いていれば嘸可愛らしいこと請け合いの、残念だが眠そうな瞳。青色。服装も、飛行機に乗っていた時とは違っている。青いパーカーに膝丈の白いパンツ。
「こんな服買った覚えないなぁ。男物だからまぁいいけど。」
家庭でトラウマになっているので、女物は勘弁である。
ーーーガヤガヤーーー
「やべ、何か近づいてきてる。隠れよう!?」
森の中、大きな茂みに身を潜める。氷の羽根はいつの
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