days1.
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誰にだって、知られたくないことや、隠していることの、一つや二つあるはずだ。
でも、もしもそれを共有することが出来たとしたのなら…………
これは、そんな話だ。
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「サテラー!」
学校の廊下で、淡い緑色の髪、わポニーテールにしている女子生徒が、走ってくる。その先にいるのは、ブロンドのロングヘアの女子生徒がいた。
「どうしたの、キャシー?」
「お願い!今日の宿題見せてください!」
「はぁ…また?」
女子生徒、キャシーの友人であるサテラは、呆れたかのように溜息を吐き、鞄の中からノートを一冊取り出した。
「授業までには返してよ」
「ありがとうございます??」
そう言いながら、ラナはサテラの後ろの席に座りながら、ノートを広げて宿題を写し始める。
「あ、そういえばサテラ」
「んー?なにかあった?」
「この前、知り合いからサテラの番号教えて欲しいって頼まれたんだけど、言っても平気?」
キャシーがそう言うと、サテラは一瞬眉を顰めたが、すぐに何時もの笑顔に戻った。
「自分で言いに来ない時点でダメ」
「相変わらずかっこいいね〜」
ケタケタと笑いながら、ノートを写していく。それを見ながら、サテラは一つため息を吐き窓の外を見つめる。
「そういえば、一限目って教室移動じゃない?」
「あ〜、そうね。化学室」
2人は並んで教室を出て歩いていった。
その時だ。
「おい」
背後から声をかけられ、サテラとキャシーは振り返った。そこにいたのは、少し長めの髪で目元を隠した、クラスメイトがいた。
「これ、落としたぞ」
彼がそう言って渡したのは、サテラの使っている消しゴムだ。おそらく先ほど勉強している間に落としてしまったのだろう。
「あ、ごめんね。ありがと、蒼井くん」
消しゴムを渡した男子生徒、蒼井は、サテラからお礼を言われると直ぐに教室から出て行った。
「サテラ、蒼井くんと知り合いなの?」
「え?知り合いというか、1年の頃からクラスメイトなだけよ。なんで?」
キャシーからの質問に素直な返答を返すと、驚愕の事実を突きつけられたかのような表情になる。
「サテラ、蒼井くんが何と呼ばれているか知ってる?」
「え、何よ急に……普通に名前じゃないの?」
ぶんぶんと首を横に振るキャシー。一体何が言いたいのだろう。
「接触禁止の魔王って呼ばれてるんだよ」
「何それどこの学園の能登さんボイス?」
キャシーの話からすると、蒼井和人は触れられると殺意の籠った目で睨みつけられた後にフルボッコにされるとのこと。
「何よそれ、単なる噂でしょ?」
「……まぁ、それもそうね。そういうことにしときましょう」
切
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