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英雄は誰がために立つ
Life17 再会の野良猫
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に攻められて負けたという位しこ憶えていなかったのです」
 「だけど時間が経てば思い出すんじゃないのか?記憶喪失にでもなったのなら別だけど・・・」
 「仰る通りですわ。確かにお兄様は、レーティングゲーム中の事を記憶にある限りの全ての事を思い出しました。ですがその後も、毎日ではありませんが同じような悪夢を見続けていきました。そしてあなたの武勇伝を耳に入れてからは、部屋から一歩たりとも出て来なくなってしまったのです」

 ライザーの耳に入れた一誠の武勇伝とは、会談襲撃の日の白龍皇撃退のことである。
 それを耳に入れたライザーは、あんなに一誠をぼこぼこにした自分に復讐する日が来るんじゃないかと言う勝手な妄想に囚われてしまい、完全なる引きこもりと化したと言うわけだった。
 それを聞き終えた一誠は溜息を吐いた。

 「確かに、俺は部長を悲しませる原因だと思ったライザーを許せなかったが、もう俺達にとっては終わった事なんだ。だからそんなこと俺はしないぞ!?」
 「承知していますわ。今のお兄様の状態は完全な被害妄想ですから。ですが今回のはいい薬です。才能に頼り切って調子に乗っているところもありましたから、十分懲りる事でしょう」

 手厳しいなぁと感じる一誠は、レイヴェルとその後もいくつか話をして同じくライザーの眷属であるイザベラと入れ替わる様に離れて行った。
 そのイザベラとも話し終えた時に、焦る様に急いで会場を出ようとしている小猫の姿が視界に入った。
 
 ――――小猫ちゃん!?

 その姿が気になった一誠は、近くに居たアーシアとゼノヴィアに一声かけてから小猫の後を追った。
 その後に、エレベーターでリアスと合流?を果たした一誠は、2人で小猫の後を追い駆けて行くのだった。


 −Interlude−


 「ん?」

 一誠達が小猫の追跡をしてから暫く経過している時、士郎と共に警備にあたっているモードが『直感』によりある違和感に気付いた。

 「如何した?」
 「・・・・・・何か、妨害かなんか掛かってねぇか?」
 「何・・・・・って、それはモードレッドの直感によるモノだろ?俺には分かる筈も無って、おい!!?」

 士郎が言い返しきる前にモードは偶然・・・・・・いや『直感』による必然性により、小猫が向かった先に瞬動で走り去っていく。
 止めるにしてもまずは追いつかなければと悪態を突きながら、士郎は後を追うのだった。


 −Interlude−


 士郎はモードに何とか追いついた――――いや、止まっていた。
 何故ならここが歪みの終着地点だからだ。

 「結界か・・・」
 「破れそうか?」
 「任せろ。投影、開始(トレース・オン)

 結界前で立ち止まったにも拘らず、まるで鮮血に
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