第三章
[8]前話
悪者達のところに颯爽とマントで飛びながら降りて来てでした、瞬く間に。
彼等を叩きのめしてです、そのまま交番の前に連れて行きました。そして出て来たお巡りさんに対してです。
悪者達を突き出して線路の方を指指し彼等が置いていた石も見せました。お巡りさんはその無言の説明を受けて言いました。
「まさかこの連中が最近世を騒がしている線路の上に石を置く」
「・・・・・・・・・」
こくりと頷いての返事でした。お巡りさんはそれを見て言いました。
「そうですか、捕まえてくれたんですか」
「・・・・・・・・・」
「有り難うございます」
「・・・・・・・・・」
黄金バットは喋りません、無言で頷くだけです。
そして悪者達をお巡りさんに突き出した後でなのでした、空を飛んで消えました。
このことはお巡りさんからマスコミに伝えられニュースになりました、黄金バットが悪者達の悪事を防ぎ成敗したことは。
そのニュースを見てです、駅員さん達は言うのでした。
「黄金バットが今回もやってくれた」
「世の悪を成敗し人を助けてくれたんだ」
「またそうしてくれた」
「有り難いことだ」
このことに感謝するのでした。
「これで仕事に専念出来るぞ」
「もう見回りをすることはないんだ」
「寝る時は寝られる」
「心配ごともなくなった」
線路の上に石を置かれて事故になる心配もです。
「よかった」
「黄金バットのお陰だよ」
「本当にそうだよ」
「黄金バット万歳だ」
「黄金バットはいつも人間の傍にいるんだ」
そしてというのです。
「そして人間を助けてくれる」
「ヒーローは実際にいるんだ」
「人を助けてくれるヒーローが」
確かにいるというのです、このことにも感謝するのでした。
今回の事件も黄金バットが解決しました、世の為人の為にです。黄金バットは今も夜の街を跳び駆けています。
第六話 完
2015・7・23
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