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忘れられなければならない話
4部分:第四章
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れは。
「あの人は」
 昨夜見たその老婆だった。あの髪が黒く鼻の高い老婆である。遠目だがその顔ははっきりわかった。
 彼はその老婆の首に斧を当てた。そして一撃で叩き落したのだった。するとそこから鮮血が飛び出たのだった。
「なっ、何をしてるんですか!?」
 そこまで見て驚いた顔で長老のところに駆け寄る。すると彼は険しい顔で圭祐に言ってきた。
「御覧になられたのですね」
「すいません」
 まずはこう言って謝罪する圭祐だった。
「つい」
「他言しませんね」
 次にはこのことを念押ししてきたのだった。

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