第三十三話 上村中尉!ディオラマも芸術だ!!その十三
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「どうしてですか?」
「愛があれば凝ります」
そして手をかけるというのだ、才能も情熱も。
「そこから素晴らしいものが出来ます」
「だから愛なのですね」
「まず愛があってこそです」
その声の人にまた答えた。
「ディオラマは出来るのです」
「そういうことですか」
「はい、私はディオラマを愛しています」
そしてプラモデルもだ。
「その自覚があります、そして」
「愛があるからこそ」
「閃きも降臨します」
瞬にも答えた。
「神仏が与えてくれます」
「ディオラマへの愛情があればこそ」
「そしてです」
「その愛情がですね」
「私のこの閃きを与えてくれました」
「上にハンモックを敷いて」
見ればハンモックの端には棒が立てられている、ディオラマを囲む形で。そしてそのうえでハンモックの端や周りの部分を棒に括り付けているのだ。
「そしてそのハンモックから糸を垂らし」
「その糸にですね」
「プラモデルを吊るすのです」
「こうしたやり方がありますか」
「はい、航空機のディオラマといえば」
「細い棒を下から置いて」
ディオラマの上にだ。
「それにプラモデルを刺して支えにしていますが」
「それをです」
「変えたのですね」
「それではどうしてもです」
下から棒を刺して支える、それはというのだ。
「棒が見えてしまい」
「その分棒が目立って」
「ディオラマのビジュアルを損ねます」
「だからですね」
「はい、細いしっかりとした糸で上から吊るし」
そして支えとしているというのだ。
「そうしています」
「そうなのですね」
「今回は。如何でしょうか」
「確かに糸なら」
瞬もだ、その糸を見て言った。
「目立たないですね」
「そうですね、ですから使ってみました」
「そういうことですか、では」
「今回こそはです」
確かな声でだ、上村は瞬に答えた。
「ジャスティスカイザーに勝ちます」
「そうなりますね」
「では」
「はい、勝利に向けて」
瞬も頷いて応える、そしてだった。
二人で確かな顔でディオラマを築いていく、勝利を確信して。この世界の殆どの者が二人の勝利を確信していた。
しかしそうでない者もいた、それは言うまでもなくジャスティスカイザーの二人だ、二人は瞬と上村が作っているディオラマを見て話した。
「兄貴、これはな」
「ああ、まずいな」
尚智は尚武のその言葉に頷いた。
「無茶苦茶凄い出来じゃねえか」
「ガチでコロコロかボンボンに出られるな」
「そうだな、それも主人公達に真のプラモ道を教える人達でな」
つまり正義の人達を導くさらなる正義だというのだ。
「出てきそうだな」
「そうだな、それに対して俺達は」
彼等はというと。
「作中一貫して悪役扱いだ
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