第7章 第5次イセルローン攻略戦へ 前哨戦 後編
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乗艦してから21時間後であった。
第9艦隊の第102空母打撃群宇宙空母「カッサンドロス」から発進した第2偵察飛行小隊のスパルタニアンが
「我、W-11宙域にて敵空戦飛行隊と交戦せり。
尚、該当宙域に敵空母1隻を視認す。
至急来援を求む。」
という、通信が入った。
我々、ケベック3号と護衛の駆逐艦3隻は急行した。
それは、20分もかからなかった。
第2偵察飛行小隊は全滅したようである。
我々の護衛には第9艦隊最強と言われた第99空戦飛行隊の1個中隊が直援機として敵空母拿捕作戦へ向かった。
敵は宇宙空母1隻を主とし、それの護衛のために4隻の駆逐艦が付随した哨戒隊のようであった。
駆逐艦はスパルタニアン・駆逐艦に任せれるが、帝国軍の宇宙空母は戦艦を改造して作ったものがほとんどで、同盟軍のように初めから宇宙空母を想定されて作られたものはない。
そのため、スパルタニアンや駆逐艦では宇宙空母は撃沈できないし、今回は拿捕が目的だ。
ケベック3号の艦長で、我々の緊急編成部隊の長あったナターシャ・リン少佐と相談して駆逐艦とスパルタニアンを敵正面から攻撃させて、我々は敵宇宙空母の死角となる左舷または右舷後ろ(ここはワルキューレの発着場になるため、警戒レーダーも対空砲もない)から仕掛けることになった。
宇宙空母に強襲揚陸したことはないが、作りは戦艦とほぼ同じであったので大体覚えているため正直なところ楽勝であった。
しかし、当時我々はイゼルローン要塞攻略の先鋒として参加するという、未開の経験をする前でその緊張がその時まで続いていたのも事実で、その時の私も気が気ではなかった。今考えればまだ、人間としても指揮官としても幼かったな。と思ってしまう。
まあ、とにかく即席の作戦でその強襲揚陸作戦は実行された。
付近の小惑星群中を航行しながら宇宙空母が孤立する瞬間を待ち構えた。
ナターシャ少佐は強襲揚陸艦の照準を宇宙空母に合わせ、機会を見て突入する。
スパルタニアンは敵の直援機の突出を誘い、ワルキューレを撃墜する。(ワルキューレには撃墜時に信号が発せられることはない)
駆逐艦は敵艦を撃沈しないくらいの距離を保ち、徐々に宇宙空母から引き離していく。
そして、戦闘開始から30分後。
護衛の駆逐艦を時間距離で1時間程度の距離まで引き離すことに成功した。
それを待ってましたと言わんばかりにナターシャ少佐は
「最大船速!目標正面の敵空母!突入!」
ケベック3号は駆逐艦を上回る速度で突入していく。
突入待機室にいる我々は今か今かとばかりに突入の瞬間の衝撃を待ち受ける。
トマホークを握る手に力が入る。
少佐が
「突入まであと1分!」
と通告する声が聞こえる。
私は、部下たちにに向かって
「これはあくまでも、序章だからな。
こんな、簡単なところ
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